ファーメンステーションを解説|仕組みと共創事例・社会への効果

ファーメンステーションは、米ぬかや果物の搾汁粕、醤油粕といった捨てられてきた未利用資源を発酵と蒸留で化粧品や食品の原料に変える、2009年設立のバイオものづくりスタートアップです。一般向けの自社通販よりも、企業との共創で原料を届ける事業が中心で、その成果はポーラ、宝酒造、セブン-イレブンなどの商品に使われています。

ファーメンステーションという名前で検索する人の多くは、どんな会社で何を作っているのか、商品はどこで買えるのか、社会にどんな良い影響があるのかを知りたいと考えています。この記事では、公式サイトとインパクトレポート、環境省の資料をもとに、事業の中身、原料の種類、共創事例を整理しました。あわせて、同じく未利用資源や廃棄物の循環に取り組む企業4社を、同じ項目で並べています。

この記事でわかること

  • ファーメンステーションの会社概要と3つの事業
  • 発酵アップサイクルの仕組みと、7種類の原料
  • 商品の入手先と、ポーラ・宝酒造などの共創事例
  • 同じ分野で取り組む企業4社の取り組み比較
  • 休耕田の活用や食品廃棄物削減など、社会に与える良い影響

ファーメンステーションはどんな会社?事業と拠点

田植え後の水を張った水田と周囲の集落の風景

ファーメンステーションは、発酵技術で未利用資源を原料に変える2009年設立のスタートアップで、本社は千葉県船橋市です。

項目内容
会社名株式会社ファーメンステーション
設立2009年7月7日
代表者代表取締役 渡辺(酒井)里奈
本社・東京ラボ千葉県船橋市北本町1-17-25 ベンチャープラザ船橋
横浜パイロットプラント神奈川県横浜市鶴見区小野町75-1
奥州ファクトリー岩手県奥州市胆沢若柳字相馬檀28
事業内容食品ロスやフードウェイスト、その他未利用バイオマス由来のエタノールや食品原料の研究開発と製造販売、化粧品・雑貨のOEMとODM、未利用資源を活用した事業共創

研究開発と製造は、関東と岩手県奥州市にある3つの拠点で行われています。東京ラボで研究開発を、横浜のパイロットプラントで実証を、奥州ファクトリーで製造を担う分担です。

参照:株式会社ファーメンステーション「会社概要」(2026年10月時点)

3つの事業は事業共創・アップサイクル原料・商品開発

公式サイトは事業を3本の柱で説明しています。1つ目は「事業共創」で、パートナー企業が持つ未利用資源を、その企業が求める機能を持つ発酵原料へ変える共同開発です。2つ目は「アップサイクル原料」で、独自の発酵技術で作った原料を製造販売します。3つ目は「商品開発」で、OEMやノベルティとして、未利用資源を発酵技術でアップサイクルした商品を開発します。

土台にあるのは、未利用バイオマスのデータベースと微生物のライブラリーです。資源の種類ごとに最適な微生物を当てはめて機能性の原料にするため、1社の廃棄物を別の産業の原料として再利用する流れを作りやすくなります。

なお、公式サイトの構成は企業向けが中心で、一般の消費者が直接買える自社ブランドの通販ページは、2026年10月時点で確認できませんでした。消費者が手に取る機会は、共創先ブランドの商品が中心です。

参照:ファーメンステーション公式サイト(2026年10月時点)

奥州ファクトリーと休耕田の米がつなぐ地域循環

ファーメンステーションの原点は、岩手県奥州市の休耕田で育てた有機米です。環境省の事例集によると、休耕田や耕作放棄地で提携生産者が作った有機米から、独自の発酵と蒸留の技術でエタノールと発酵粕を作っています。

エタノールは100%天然由来でトレーサブルな原料として、化粧品や雑貨の原料に使われます。製造の途中で出る蒸留粕は、地域の鶏や牛の飼料になり、さらに鶏糞が水田や畑の肥料に戻ります。米を作る人、飼料を使う人、原料を買う企業が1つの輪でつながるのが、この事業の特徴です。

環境省の資料は、この輪が奥州市の外にも広がっていると紹介しています。JR東日本が販売する青森県産リンゴ飲料の製造で出る搾りかすを原料にした製品が、その例です。

参照:環境省 地域循環共生圏の事例集「株式会社ファーメンステーション」(2026年10月確認)

ファーメンステーションの発酵アップサイクルはどんな仕組み?

手のひらに乗せた籾殻付きの稲の実

未利用資源を微生物で発酵させ、蒸留などで化粧品や食品の原料を取り出す仕組みです。残りは飼料にも回ります。

公式サイトの技術ページは、米ぬか、おから、コーヒー粕などを出発点に、酵母や乳酸菌を使った多段階の発酵で目的の成分を作ると説明しています。使う微生物は非遺伝子組み換えで、代謝経路の解析をもとに最適な微生物と工程を設計するとされています。流れは次のとおりです。

  1. 未利用資源を集める。米、米ぬか、果物の搾汁粕、醤油粕など、パートナーが持つ未利用資源を受け入れます。
  2. 微生物で発酵させる。酵母や乳酸菌などを使い、目的の香りや機能性成分を作ります。
  3. 成分を取り出す。蒸留などでエタノールや香味の濃縮物、エキスなどに分けます。
  4. 品質を確認して原料にする。成分分析や機能性評価をして、化粧品や食品の原料として届けます。
  5. 残ったものを使い切る。奥州の米由来の蒸留粕は飼料に回り、循環の輪につながります。

ステップ1から4は技術ページの説明、ステップ5は前節の環境省資料の記述にもとづきます。

参照:ファーメンステーション「技術」(2026年10月時点)

化粧品向けの原料は米と米ぬかが中心

公式サイトの原料ページには、化粧品向けの原料が5種類並んでいます。岩手県奥州市の休耕田で育てた有機JAS認証米を使った原料が中心で、エタノールから固形石けん向けの粉末まで用途が分かれています。

原料名由来主な用途公式サイトの説明
オーガニックライスエタノールFS奥州市の休耕田産の有機米アロマスプレー、香水、ハンドスプレー、溶媒USDA NOP OrganicとエコサートCOSMOSの認証
オーガニック米もろみ粕エキスFS蒸留後の米もろみ粕化粧水、フェイスクリーム、ハンドクリーム、ヘアケア遊離アミノ酸16種類を含む
オーガニック米もろみ粕パウダーFS乾燥させた米もろみ粕固形石けん、スクラブ洗顔植物性のソフトスクラブ剤
オーガニック米発酵液FS COSMOS有機JAS米を玄米のまま発酵スキンケア、ボディケア、ヘアケア遊離アミノ酸17種類を含む
ヒエヌカオイルFSヒエの糠を圧搾法で抽出美容液、クレンジングオイル、クレンジングバーム希少なオイルで抗酸化成分を含む

参照:ファーメンステーション「アップサイクル原料」(2026年10月時点)

食品向けの原料は発酵ライスブランとフレーバーアルコール

食品向けには2種類があります。1つ目の「発酵ライスブラン」は米ぬかを複数の微生物で発酵させた原料で、菓子、飲料、惣菜や加工食品に使われます。ラクトン類を含み、クリーンラベルに対応する点が特徴とされています。

2つ目の「フレーバーアルコール」は、未利用資源から引き出した香味の濃縮物です。アルコール飲料、ノンアルコール飲料、菓子、調味料に使え、苦み、コク、フレッシュ感の要素ごとに整理されているため、メーカーが狙う味に合わせて選べます。

ファーメンステーションの商品はどこで買える?共創事例で見る原料の使われ方

原料は共創先ブランドの商品として買えます。公式サイトで、自社ブランドの通販ページは確認できませんでした。

公式サイトの共創事例ページには、パートナー企業と作った原料と商品が並んでいます。一般の人が店頭や通販で手にできる代表例を、先に表で整理します。

商品展開する企業使われている原料発売時期
フロム ロスト トゥ ビューティー ボディシャワーシロップポーラゆずの搾汁カスから抽出した「ゆずのさのうエキス」2024年12月1日
タカラ「発酵蒸留サワー」宝酒造柑橘果皮を発酵・蒸留した風味原料2024年9月
サボリーノ「目ざまシート 高保湿タイプ N AP25」BCLカンパニー味ぽんの醤油粕を発酵させた「醤油粕発酵液」2026年1月13日(数量限定)
焼きとうもろこしスムージーセブン-イレブン米ぬかを乳酸菌と酵母で発酵させた発酵ライスブラン2026年7月28日(東京都内の一部店舗)

参照:ファーメンステーション「共創事例」(2026年10月時点)

ポーラ:ゆずの搾汁カスをボディソープの保湿成分に

ポーラは、高知県で生産されるゆずの加工で出る「さのう」と呼ばれる搾汁カスに着目しました。ファーメンステーションと共にエキスの抽出と製品開発を進め、保湿成分「ゆずのさのうエキス」を配合したボディソープを2024年12月1日に発売しています。

容量は390mLで、税込価格は3,960円です。高知県が資源を提供し、東京工科大学がエキスの検証と分析を担った、産官学の連携による開発だと発表されています。

参照:株式会社ポーラ プレスリリース「フロムロストゥービューティー ボディシャワーシロップ」(2024年11月15日発表)

宝酒造:柑橘果皮から飲料の風味原料を作る

宝酒造の「発酵蒸留サワー」は、柑橘の果皮を発酵と蒸留にかけて作った新しい風味原料を使ったRTD飲料(そのまま飲める缶入りのお酒)です。捨てられてきた果皮から、複雑で奥行きのある成分構成の原料を得たと、事例ページで説明されています。

発売は2024年9月で、2025年4月にリニューアルする予定と記載されています。売上や削減量などの数値は、事例ページでは公表されていません。

参照:ファーメンステーション「宝酒造との共創事例」(2026年10月時点)

BCLカンパニー:味ぽんの醤油粕をフェイスマスクに

BCLカンパニーは、タイパコスメ「サボリーノ」のサステナブル企画として、ミツカンの「味ぽん」の製造で出る醤油粕を使ったフェイスマスクを、2026年1月13日に数量限定で発売しました。

ミツカンが醤油粕を提供し、ファーメンステーションが化粧品原料「醤油粕発酵液」に変え、BCLカンパニーが企画から販売までを担う3社の協業です。1社の廃棄物が別の業界の原料になる流れが、商品として形になりました。30枚入りで、税込価格は1,540円と発表されています。

参照:株式会社スタイリングライフ・ホールディングス BCLカンパニー プレスリリース(2026年1月13日発表)

セブン-イレブン:発酵ライスブランを使ったスムージー

セブン-イレブンの「焼きとうもろこしスムージー」には、ファーメンステーションの発酵ライスブランが使われています。米ぬかを乳酸菌と酵母で発酵させた原料で、風味と旨みの奥行きを出す役割だと説明されています。

発売日は2026年7月28日で、販売は東京都内の一部店舗です。米ぬかという副産物が、食品の味づくりの原料になった事例です。数量や売上は公表されていません。

参照:ファーメンステーション「発酵ライスブランを使用したセブン-イレブンの新商品が発売」(2026年7月29日掲載)

ファーメンステーションと同じく未利用資源・廃棄物の循環に取り組む企業4社

廃棄物を価値に変える企業は他にもあります。公式サイトで内容を確認できた4社を、同じ項目で並べます。

掲載は社名の五十音順で、優劣や推奨の順位ではありません。公式サイトで確認できた企業が4社だったため、5社に満たない件数でお伝えしています。表の数値は各社が自社の基準で公表したもので、算出方法や期間が異なるため、数字だけで優劣は比べられません。公表がない項目は「公表なし」と書いています。

企業・取り組み取り組みの対象仕組み公表している実績・規模設立・開始年
ファーメンステーション米ぬか、果物の搾汁粕、醤油粕などの未利用資源発酵と蒸留で化粧品・食品の原料にし、企業と共創する2025年に研究対象として試験した未利用資源110種類、発酵残さのコンポスト活用量251kg(2025年)2009年
ECOMMIT衣類などの不要品回収、選別、再流通を自社で担う年間回収量1.4万t(時点は公表なし)公表なし
クアッガ(rebake)パン屋で廃棄になりそうなパン冷凍で全国の家庭へ通販するロスパンの通算取扱量1,300t超(2026年2月28日時点)公表なし
クラダシ(Kuradashi)賞味期限が近い、傷や汚れがあるなどで売りにくい食品通販サイトで割引販売し、購入金額の一部を社会貢献活動の支援にあてる食品ロス削減量35,287t、CO2削減量93,545t-CO2(2026年6月30日時点)2014年
日本フードエコロジーセンター食品残さ破砕と発酵で液状の発酵飼料に変える処理能力は1日49t2013年10月(会社分割により開業)

参照:ファーメンステーション「インパクトレポート2025」(2025年1月〜12月の実績、2026年10月確認)

ECOMMIT:衣類などの不要品を回収し再流通させる

ECOMMITは、不要品を回収して選別し、リユースやリサイクルで再び流通させる企業です。回収から選別、再流通までを自社でまとめて担う体制が特徴です。

公式サイトによると、年間回収量は1.4万tに及び、衣類の分野では国内廃棄量の2%にあたる11,000tを回収しています。選別は123品目に分けて行われ、企業や自治体とのパートナーシップで回収の輪を広げているとされています。公式サイトのニュースには、2026年9月に大阪府河内長野市と鹿児島県肝付町と連携協定を結んだ旨が掲載されています。

参照:ECOMMIT公式サイト(2026年10月時点)

関連記事:PASSTOを解説|回収できるもの・投函の流れと回収後の行き先

クアッガ(rebake):廃棄になりそうなパンを冷凍で届ける

合同会社クアッガが運営するrebakeは、全国のパン屋で廃棄になりそうな「ロスパン」を、冷凍便で家庭に届ける通販サービスです。購入者が温め直して食べることで、パン屋の廃棄を減らします。

公式サイトは、収益の一部を自然環境を守る団体や貧困の解決に取り組む団体に寄付していると説明しています。ロスパンの通算取扱量は2026年2月28日に累計1,300tを超えたと公表されました。食品ロス削減と寄付を1回の購入で両立できるのが、このサービスの特徴です。

参照:rebake「rebakeとは」(2026年10月時点)、rebake「パンの廃棄の削減量が累計1300tを超えました。」(2026年2月28日掲載)、合同会社クアッガ公式サイト(2026年10月時点)

関連記事:rebakeを解説|ロスパンの届き方・料金と食品ロスへの効果

クラダシ(Kuradashi):売りにくい食品を割引販売し社会貢献につなげる

株式会社クラダシが運営するKuradashiは、賞味期限が近い、パッケージが汚れた、傷があるなど、品質に問題がなくても売りにくくなった食品を割引で販売するソーシャルグッドマーケットです。

購入金額の一部は、購入者が選んだ社会貢献団体の支援にあてられます。公式サイトには、これまでの累計として食品ロス削減量35,287t、CO2削減量93,545t-CO2、支援総額194,051,084円が2026年6月30日時点で掲載されています。買い物がそのまま食品ロス削減と団体支援になる設計です。

参照:Kuradashi公式サイト(2026年6月30日時点の実績)、株式会社クラダシ「会社情報」(2026年10月時点)

関連記事:食品ロスを減らすためにできること|家庭の行動と5つのサービス

日本フードエコロジーセンター:食品残さを液状の飼料に変える

株式会社日本フードエコロジーセンターは、食品リサイクル事業として、食品残さを破砕と発酵で液状の発酵飼料にする会社です。神奈川県相模原市の工場で、飼料化の処理能力は1日49t、施設は365日稼働しています。

沿革によると、2005年10月に小田急フードエコロジーセンターとして相模原市で操業を始め、2013年10月に会社分割で現在の会社として開業しました。2018年12月には第2回ジャパンSDGsアワードで、最高賞のSDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰を受賞しています。

参照:株式会社日本フードエコロジーセンター「会社概要」(2026年10月時点)、同社「沿革」(2026年10月時点)

ファーメンステーションが社会に与える良い影響

水を張った田んぼが連なる棚田の俯瞰

休耕田の活用、食品廃棄物の資源化、成果の公表の3点で、社会への良い影響が確認できます。

休耕田と地域の資源循環を支える仕組み

休耕田が増える地域では、米を作る人が減り、地域の産業が弱ります。ファーメンステーションは、休耕田で提携生産者が育てた有機米を原料に活用し、休耕田を使い続ける理由を作っています。

米から原料を取った後の蒸留粕は飼料に、飼料を食べた鶏の糞は肥料に戻ります。原料の買い手がいることで農地が使われ、廃棄物が地域内で循環するという因果の連なりです。公式サイトのSDGsのページによると、奥州市では任意団体「マイムマイム奥州」を設立し、主に子ども向けの環境教育や、都市部や海外からの来訪者向けのワークショップ、資源循環を学ぶツアーを行っています。

企業が関わる方法は事業共創です。自社の副産物を発酵原料にしたい場合は、公式サイトの問い合わせから相談できます。

参照:ファーメンステーション「SDGsの取り組み」(2026年10月時点)

食品由来の廃棄物の規模と、公表されている削減量を比べる

農林水産省と環境省の推計では、令和4年度の食品由来の廃棄物等は国内で2,232万tです。そのうち、食品リサイクル法における再生利用は1,121万tで、飼料化向けが863万t、肥料化向けが163万tと内訳が示されています。多くは飼料や肥料に回っており、ファーメンステーションは、そこに高付加価値な原料へ変える道を加える立場です。

会社の公表値と並べると、規模の違いがはっきりします。ファーメンステーションのインパクトレポート2025は、奥州ファクトリーで未利用資源を発酵した後に残る「粕の粕」の堆肥化について、2025年のコンポストによる発酵残さの有効活用量を251kgと公表しています。

項目数値対象期間出典
国内の食品由来の廃棄物等2,232万t(22,320,000t)令和4年度農林水産省・環境省の推計
ファーメンステーションのコンポスト活用量251kg(0.251t)2025年1月〜12月インパクトレポート2025

計算式は、0.251t÷22,320,000t≒0.0000000112で、割合にすると約0.0000011%です(編集部推計)。

この比較には注意が必要です。251kgは「粕の粕」のコンポスト活用量だけで、会社が扱う未利用資源の総量ではありません。国の数字は令和4年度の1年分、会社の数字は2025年の1年分と年が異なります。規模感をつかむための目安として見てください。会社の価値は処理量の大きさよりも、使い道のなかった資源に原料としての用途を作る点にあると考えられます。会社は同じレポートで、2025年に研究対象として試験した未利用資源が110種類あったとも公表しています。

参照:環境省・農林水産省「食品廃棄物等の利用状況等(令和4年度推計)<概念図>」(令和4年度推計)

B Corp認証とインパクトレポートで成果を公表する

ファーメンステーションは、2022年3月にB Corp認証を取得したと2022年のインパクトレポートで公表しています。B Corpは、ガバナンス、従業員、コミュニティ、環境、カスタマーの5つの領域で評価され、80ポイント以上が認証の要件とされています。

インパクトレポートは、2022年度から2025年度までの4年分が公式サイトで公開されています。取り組みの目標、仕組み、成果をできるだけ数値で示す報告書を毎年出すことで、読者や取引先が成果を自分で確かめられます。2025年のレポートの年間トピックスには、B Corpの再認証や、奥州市内の小学校と福祉施設への除菌ウェットティッシュの寄付も載っています。

一般の人が関われる方法は、共創先ブランドの商品を選ぶことです。ポーラ、宝酒造、BCLカンパニーなどの商品が、原料の由来を明示して発売されています。

参照:ファーメンステーション「インパクトレポート2022」(2022年1月〜12月)、ファーメンステーション「B Corp認証」(2026年10月時点)、ファーメンステーション「インパクトレポート」(2026年10月時点)

よくある質問

ファーメンステーションについて、よく調べられている5つの疑問に、結論から順に答えます。

Q
ファーメンステーションとはどんな会社ですか?
A

未利用資源を発酵技術で化粧品や食品の原料に変える、2009年設立のバイオものづくりスタートアップです。事業は事業共創、アップサイクル原料、商品開発の3本柱で、拠点は千葉県船橋市、神奈川県横浜市、岩手県奥州市にあります。

Q
ファーメンステーションの商品はどこで買えますか?
A

ポーラ、宝酒造、BCLカンパニー、セブン-イレブンなど、共創先ブランドの商品として買えます。公式サイトでは2026年10月時点で自社ブランドの通販ページを確認できなかったため、購入先は各ブランドの販売ページや店舗になります。

Q
ファーメンステーションの原料にはどんな種類がありますか?
A

化粧品向けが5種類、食品向けが2種類あります。化粧品向けはオーガニックライスエタノールFSや米もろみ粕エキスFSなど、食品向けは発酵ライスブランとフレーバーアルコールです。

Q
B Corp認証とは何ですか?取得していますか?
A

B Corpは、米国の非営利団体B Labが運営する、社会や環境への配慮を評価する国際認証です。ファーメンステーションは2022年3月に取得し、2025年のレポートでは再認証も報告されています。

Q
企業がファーメンステーションと共創するには、どうすればよいですか?
A

公式サイトの問い合わせフォームから相談します。自社の食品残さや副産物を、発酵技術で必要な機能を持つ原料に変える共同開発が、事業共創の内容です。

まとめ

ファーメンステーションは、休耕田の米や食品の副産物を発酵で原料に変え、企業との共創で商品にしています。

  • 2009年設立で、事業は事業共創、アップサイクル原料、商品開発の3本柱です
  • 原料は化粧品向け5種類、食品向け2種類で、奥州市の休耕田で育てた有機米が中心です
  • 一般向けの商品は、ポーラ、宝酒造、BCLカンパニー、セブン-イレブンなど共創先のブランドで買えます
  • 社会への影響は、休耕田の活用、未利用資源の原料化、B Corp認証とインパクトレポートでの成果公表です
  • 2025年のコンポスト活用量251kgは、国内の食品由来の廃棄物等の約0.0000011%(編集部推計)にあたり、価値は規模よりも新しい用途を作る点にあります

この記事の執筆者

The Company Journal編集部

企業の取り組み・サステナビリティ・社会課題をテーマにした編集チーム。 企業や自治体の情報を編集部が一社ずつ確認し、 独自の基準で比較・整理した情報をお届けしています。