まごチャンネルを解説|料金・解約条件と高齢者の孤立を防ぐ仕組み

まごチャンネルは、スマートフォンで撮った孫の動画や写真を、実家のテレビへ直接届ける株式会社チカクのサービスです。費用は受信ボックス一式19,800円(税込)に、月額1,628円(税込)のサービス利用料が加わります。実家にWi-Fiがなくても使えますが、通話はできません。この記事では、料金と解約条件、導入した自治体の事例、離れて暮らす家族の孤立を防ぐ効果、ほかの見守りサービスとの違いを、公式情報だけで整理します。

この記事でわかること

  • まごチャンネルの仕組みと、実家にWi-Fiが要らない理由
  • 本体と月額・年額プランの料金、解約と返品の条件
  • 通話ができないなど、買う前に知っておきたい制約
  • 七ヶ宿町や泉大津市など、自治体と企業の導入事例
  • 孤立を防ぐ効果と、ほかの見守りサービス5社との違い

まごチャンネルの仕組み|スマホの動画が実家のテレビに届くまで

スマートフォンの画面を一緒にのぞき込む高齢の夫婦

まごチャンネルは、スマホで撮った孫の動画や写真を、実家のテレビへ直接送るチカクのサービスです。

提供元は株式会社チカクで、公式サイトのお知らせには2015年9月に先行受付を開始したと載っています。親世代はスマートフォン、祖父母世代はテレビという、それぞれ使い慣れた機器をつなぐのが基本の考え方です。

参照:まごチャンネル公式「お知らせ」(2026年10月10日確認)

撮ってから見るまでの4ステップ

  1. パパやママが、アプリで孫の動画や写真を撮って、その場で送信します。
  2. 実家に置いた受信ボックスが、動画や写真を受け取ります。届くと本体の窓が光って知らせます。
  3. 実家では、テレビの入力を切り替え、いつものテレビのリモコンで再生します。
  4. 実家が見始めると、送った側のアプリに通知が届きます。

実家が見始めると送り主に通知が届くため、電話をかけなくても、親が孫の動画を見たかどうかがわかります。親側がスマホを操作する場面はなく、見るだけで使えます。

参照:まごチャンネル公式サイト「4ステップで使う」(2026年10月10日確認)、まごチャンネル公式サイト「できること」(2026年10月10日確認)

実家にWi-Fiがなくても使える理由

受信ボックスにインターネット回線が内蔵されているため、実家に無線LANやネット環境がなくても使えます。現在販売しているモデルはすべてLTE(4G)回線を使い、以前のモデルは3G回線でした。設置は電源とHDMIケーブルをつなぐだけで、通信などの設定は要りません。

テレビに広告が表示されることもありません。過去に一度、アルバム(フォトブック)の注文案内を配信したことはありますが、それ以降は広告配信をしておらず、今後も行う予定はないと公式に案内されています。

参照:まごチャンネル公式FAQ「どういう仕組みなんですか?」(2026年10月10日確認)、まごチャンネル公式FAQ「3G回線ですか?」(2026年10月10日確認)、まごチャンネル公式サイト「誰でもカンタンに使えます」(2026年10月10日確認)、まごチャンネル公式FAQ「広告が表示されるのですか?」(2026年10月10日確認)

開発のきっかけは帰省の回数への申し訳なさ

共同創業者兼代表取締役の梶原健司さんは、淡路島の農家で3世代同居の家に育ち、親になってから年に1〜2度しか帰省できないことを申し訳なく思っていたと公式サイトで語っています。祖父母世代が日ごろいちばん接している機器がテレビであることに着目し、パパママ世代はスマホ、祖父母世代はテレビと、それぞれに馴染みのある機器で世代をつなぐ発想が生まれました。

参照:まごチャンネル公式サイト「開発者の想い」(2026年10月10日確認)

まごチャンネルの料金|本体19,800円と月額・年額プランの違い

まごチャンネルの費用は、本体19,800円(税込)に月額1,628円か年額16,500円のサービス利用料を足した額です。

項目金額(税込)補足
受信ボックス一式19,800円本体価格
月額プラン1,628円/月サービス利用料
年額プラン16,500円/年月換算1,375円。一括払いで、月額プランより年3,036円おトク
設置サービス(任意)5,280円ヤマト運輸が配達時にテレビへ設置する有料サービス

公式ストアで購入した場合の掲載内容で、商品のお届けまで7日間程度かかると案内されています。購入から30日間は返品できる保証もつきます。

参照:まごチャンネル公式サイト「料金・ご購入方法」(2026年10月10日確認)

初年度と2年目以降にかかる費用の目安

年額プランを選ぶと、初年度の合計は36,300円(税込)になります。月額プランの39,336円(税込)と比べて、初年度で3,036円の差です。2年目以降は本体代が要らないため、年額プランなら年16,500円、月額プランなら年19,536円です。

支払い方初年度の合計2年目以降の1年分計算式(編集部計算)
月額プラン39,336円19,536円19,800円+1,628円×12か月
年額プラン36,300円16,500円19,800円+16,500円

解約・返品の条件と注意点

返品は、まごチャンネルストアまたはAmazonで購入してから30日以内なら受け付けられ、本体代金とサービス利用料が返金されます。送料は購入者の負担です。Amazonで買った場合は、Amazonではなくチカクのサポートセンターへ返品を連絡する必要があります。Amazonへ送り返しても利用料の請求が止まらないためです。

解約はアプリの設定画面からメールで連絡し、契約更新日の10日前までに伝えます。年額プランを一括前払いしている場合は、途中で解約しても返金されません。解約後はアプリが使えなくなり、受信ボックスもサポートの対象外です。同じ本体で契約を再開することもできません。

参照:まごチャンネル公式FAQ「返品できますか?」(2026年10月10日確認)、まごチャンネル公式FAQ「解約したい。」(2026年10月10日確認)

セコム版「まごチャンネル with SECOM」との違い

セコムの見守りセンサーを加えた版もあります。違いは見守りセンサー「みまもりアンテナ」の有無で、with SECOMでは実家の温度や湿度、起床と就寝の通知などを確認できます。

項目まごチャンネルまごチャンネル with SECOM
アプリで動画や画像を送信○○
見始めました通知○○
見守りセンサーなしあり
実家の温度・湿度・照度の確認なしあり
熱中症の注意喚起、起床・就寝の通知なしあり
本体価格(税込)19,800円33,000円
月額価格(税込)1,628円1,848円

参照:まごチャンネル公式サイト「機能一覧」(2026年10月10日確認)

まごチャンネルでできないこと|通話・支払い方法・容量の注意点

まごチャンネルでできないのは通話です。支払い方法はクレジットカードに限られ、解約後は同じ本体を使えません。

通話ができない点と、同じ会社の「ちかく」

まごチャンネルは、スマホから実家の受信ボックスへ動画や写真を送るサービスで、双方向の通話機能はありません。顔を見て話したい場合は、同じチカクが提供する「ちかく」が選択肢になります。

「ちかく」はNTTドコモのページで案内されており、レンタルプランの月額は3,278円(税込)、通話時間は月6時間と記載されています。まごチャンネルとは別のサービスなので、契約や料金は別々です。

参照:まごチャンネル公式FAQ「通話できますか?」(2026年10月10日確認)、ドコモ「ちかく」(サービス提供:チカク)(2026年10月10日確認)

受信ボックスの容量・対応エリア・支払い方法

受信ボックスは高さ40mm、幅125mm、奥行き130mmで、重さは425gです。写真約5万枚、動画約2,000本を保存できます。携帯電話の電波が届くエリアなら全国で使えますが、住宅の環境によっては受信しにくい場合があり、その際はサポートセンターが電波状況の改善を手伝うと案内されています。

サービス利用料の支払いはクレジットカードに限られます。契約者以外の名義のカードも登録できるため、きょうだいや両親が費用を負担することも可能です。

項目内容
サイズ高さ40mm×幅125mm×奥行き130mm
重量425g
保存容量写真約5万枚、動画約2,000本
通信回線LTE(4G)。携帯電話の電波が届くエリア
同梱物本体、かんたん設置ガイド、電源コード・HDMIケーブル、専用リモコン

参照:まごチャンネル公式サイト「製品情報」(2026年10月10日確認)、まごチャンネル公式FAQ「使用できるエリアを教えてください」(2026年10月10日確認)、まごチャンネル公式FAQ「サービス利用料の支払方法」(2026年10月10日確認)

まごチャンネルの導入事例|自治体と企業が取り組んだ4件

ソファでくつろぎながら笑顔で過ごす高齢の夫婦

まごチャンネルは、自治体の補助事業や実証実験、セコムとの共同開発、ふるさと納税の返礼品などで採用されています。

以下の4件は、いずれもチカクが自社サイトのお知らせで公表した内容です。数値や成果は公表どおりに書き、公表のない結果は載せていません。

宮城県七ヶ宿町|購入した町民に最大2万円を補助

七ヶ宿町は宮城県の最南西部にある山あいの町で、チカクの発表では人口1,330人、世帯数630世帯、高齢化率47.1%(平成30年)です。

町は「家族の絆ほほえみ事業」として、まごチャンネルを購入して設置した町民に、1世帯あたり上限2万円の補助を出しました。期間は2020年9月1日から2021年3月31日です。チカクは、自治体への導入は全国初の取り組みだと発表しています。初年度の目標は全世帯の3分の1にあたる200世帯でした。町のシルバー人材センターが販売代理店となり、購入から設置、補助金の申請までを手伝う体制も整えました。

参照:チカク「宮城県七ヶ宿町で『まごチャンネル』を購入した方を対象に補助金を交付する全国初の自治体の取組み『家族の絆ほほえみ事業』を開始」(2020年8月27日)

関連記事:自治体の高齢者見守りサービスを解説|費用と補助金活用法

大阪府泉大津市|インターネットを使わない高齢者へ行政情報を配信

泉大津市は、市社会福祉協議会とチカクの3者で、まごチャンネルを使った情報伝達の実証実験を行いました。

期間は2020年7月15日から10月14日の予定で、対象は70歳以上の10名です。災害時の避難、介護予防、地域とのつながりの3テーマで動画を配信しました。2021年2月の最終報告では、動画の視聴率は100%で、介護予防の体操動画を毎回実施した人は10名中9名、今後も使いたい人は8名でした。チカクは続けて、第2期の実証実験を2021年2月に始めると発表しています。

参照:チカク「大阪府泉大津市×泉大津市社会福祉協議会×『まごチャンネル』実証実験開始」(2020年7月14日)、チカク「コロナ禍における『まごチャンネル』を活用した高齢者への行政情報の提供」(2021年2月1日)

セコム|見守りセンサーを加えた共同開発

セコム株式会社は、チカクと2018年9月から協働でサービスを開発してきました。

2019年12月10日に先行体験を始め、2020年1月8日に「まごチャンネル with SECOM」を発売する計画を発表しています。セコムの環境センサー「みまもりアンテナ」をつなぎ、起床や就寝、室内の温湿度の変化を家族がアプリで確認できる仕組みです。このサービスは、東京都主催の「ダイバーシティTOKYO アプリアワード」アプリ部門で最優秀賞を受賞したと、2020年2月13日にチカクが発表しました。

参照:チカク「セコムとIoTベンチャー企業チカクが『まごチャンネル with SECOM』の提供を開始」(2019年12月10日)、チカク「『まごチャンネル with SECOM』が東京都主催『ダイバーシティTOKYO アプリアワード』最優秀賞受賞」(2020年2月13日)

福井県鯖江市|ふるさと納税の返礼品に採用

鯖江市は、国内の眼鏡フレームの約9割を生産する眼鏡のまちとして、チカクが紹介している自治体です。

チカクは2019年11月8日、寄付額8万円で「まごチャンネルスタートキット」を受け取れる返礼品の提供を始めたと発表しました。受信ボックスが届き、6か月間サービスを利用できる内容です。継続して使う場合は、追加のサービスキットが必要とされています。発表時点の内容のため、現在の提供状況は鯖江市やふるさと納税サイトで確認してください。

参照:チカク「ふるさと納税の返礼品にまごチャンネルが初登場!福井県鯖江市で提供開始」(2019年11月8日)

離れて暮らす家族を支える他のサービス5社|同じ尺度で比較

離れた家族とのつながりや見守りに取り組む他の5社を、各社の公式サイトに載っている情報だけで同じ表に並べました。

掲載はサービス提供企業名の五十音順で、順位や推奨の順ではありません。表のまごチャンネルは比較の基準として先頭に置いています。公式サイトに記載がない項目は「公表なし」としました。

サービス取り組みの対象仕組み公表している実績開始年
まごチャンネル(チカク)離れて暮らす高齢の親と、子や孫の世代スマホの動画や写真を、通信内蔵の受信ボックス経由でテレビに表示利用者123名の調査で97%が会話機会の増加と回答(2019年11月調査)2015年(先行受付開始)
かんたん見守りプラグ(KDDI)家族の在宅状況の確認コンセントに挿すプラグ型で、4種類のセンサーの検知をアプリやメールに通知公表なし公表なし
みまもりほっとライン(象印マホービン)離れて暮らす親の安否確認通信機能をもった電気ポットの使用をきっかけに見守る約15,000人が契約(2026年8月時点)公表なし(開始から25年以上と記載)
郵便局のみまもりサービス(日本郵便)離れて暮らす家族の生活状況の確認郵便局員の訪問(月1回)や電話で、様子を報告公表なし公表なし
Hello Light(ハローテクノロジーズ)単身高齢者などの見守りや店舗・作業場の点灯確認SIM内蔵の電球。点灯と消灯の動きがないと通知福岡市の「屋台DX」で市内の全屋台に導入(2024年7月)公表なし
BOCCO emo(ユカイ工学)子どもや離れて暮らす家族、一人暮らしの親との連絡ロボットとスマホアプリで、声のメッセージをやりとり公表なし2021年(BOCCO emo誕生。初代BOCCOは2015年)

KDDI|かんたん見守りプラグ

KDDIの「かんたん見守りプラグ」は、コンセントに挿すだけで使えるセンサー型の見守りデバイスです。

モーションセンサー、温湿度センサー、照度センサー、電力センサーを搭載し、家族の動きや部屋の明るさ、家電の使用状況を検知します。検知内容はアプリで確認でき、アプリやメールへの通知もできます。

プライバシーに配慮したセンサー型で、購入者には入院一時金3万円の傷害保険(au損保、別途申し込みが必要)が案内されています。

参照:au HOME「かんたん見守りプラグ」(2026年10月10日確認)

象印マホービン|みまもりほっとライン

象印マホービンの「みまもりほっとライン」は、通信機能をもった電気ポットを使うだけで、離れて暮らす親を見守る安否確認サービスです。

費用は初期費用5,500円で、初月の利用料3,300円は無料と案内されています。無料期間中に解約すれば初期費用は全額返金されます。

サービス開始から25年以上、約15,000人が契約(2026年8月時点)と、公式ページに実績が載っています。ポットを毎日使うだけで見守れると案内されています。

参照:象印マホービン「みまもりポット」(2026年10月10日確認)

日本郵便|郵便局のみまもりサービス

日本郵便の「郵便局のみまもりサービス」は、郵便局員の訪問や電話で、離れて暮らす家族の様子を知らせるサービスです。

月1回の訪問を行う「みまもり訪問」は月額2,500円(税込)から、定期的に体調を確認する「みまもりでんわ」は月額1,070円(税込)から、両方を組み合わせた「みまもり訪問+でんわ」は月額3,460円(税込)からです。警備会社による駆けつけはオプションで、1回5,500円(税込)かかり、別途警備会社との契約が必要です。

機器を使わず、人が直接会って様子を確かめるのが特徴で、訪問時は10項目を確認し、写真付きの報告書を家族などの指定先へ送ります。

参照:日本郵便「郵便局のみまもりサービス」(2026年10月10日確認)

ハローテクノロジーズ|Hello Light

ハローテクノロジーズの「Hello Light」は、SIMを搭載したIoT電球で、点灯と消灯の動きから見守るサービスです。

電球を交換するだけで使え、工事も電源もWi-Fiも要りません。1日の間に点灯と消灯の動きがないと、お知らせが届く仕組みです。

福岡市の「屋台DX」で市内の全屋台に導入されたと、2024年7月25日のお知らせで公表されています。

参照:ハローテクノロジーズ「Hello Light」(2026年10月10日確認)

関連記事:ハローライトを解説|電球で見守る仕組みと料金・自治体の導入事例

ユカイ工学|BOCCO emo

ユカイ工学の「BOCCO emo」は、声でメッセージをやりとりできるファミリーロボットです。

スマホが使えない家族や離れて暮らす家族と、スマホアプリでメッセージを送り合えます。リマインダーや天気・防災情報のお知らせにも対応しています。

買い切りのWi-Fiモデルは52,800円(税込)、Wi-Fiがない家庭向けのLTEレンタルモデルは月額2,970円(税込)です。どちらを選ぶかは、実家のネット環境で決まります。

参照:BOCCO emo公式サイト(2026年10月10日確認)

関連記事:BOCCO emoを解説|料金・見守り機能と自治体の活用事例

条件別の選び方|まごチャンネルが向く家庭と他のサービスが向く家庭

孫の動画を見せたい家庭にはまごチャンネルが、安否の確認を重視する家庭には見守り型のサービスが向きます。

条件候補になり得るサービス根拠
孫の動画や写真を、親に負担なくテレビで見せたいまごチャンネル受信ボックスにLTE回線を内蔵し、実家のWi-Fiは不要。通話はできない
声のメッセージや話し相手がほしいBOCCO emo声でのメッセージのやりとりと、リマインダーに対応
新しい機器を親に覚えさせたくない象印マホービン みまもりほっとライン毎日使う電気ポットで見守る仕組み
電球を替えるだけで始めたいHello Light工事、電源、Wi-Fiが不要と案内
人が会いに来てくれる見守りがよい日本郵便 郵便局のみまもりサービス月1回の訪問と写真付き報告
部屋の動きや温湿度を知りたいKDDI かんたん見守りプラグ4種類のセンサーで検知し、アプリやメールへ通知

まごチャンネルが高齢者の孤立と家族のつながりにもたらす効果

ソファでスマートフォンを手にする祖父母と、そばで休む孫

まごチャンネルは、離れた家族との会話を増やし、高齢者の孤独感を和らげる手段として検証されています。

会話の機会が増えた|利用者123名のアンケート

チカクは2019年11月に、50代から90代の利用者123名へ郵送調査を行いました。同社の発表では、97%の利用者が、サービスを使い始めてから家族や友人との会話の機会が増えたと答えています。85%が会話の回数が1.5倍以上になったと答え、80代以上では会話の回数が平均で約2倍になったとされています。

増えた理由として同社は、スマホより大きなテレビ画面で孫の様子を見ると身近に感じ、話したくなる機会が増えるためと説明しています。これは利用者への調査で、利用していない人との比較は公表されていません。

社会の側の状況も見ておきます。内閣府の2024年12月の全国調査では、同居していない家族や友人と直接会って話すことが「全くない」と答えた人が9.3%でした。孤独感が「しばしば・常にある」が4.3%、「時々ある」が15.4%、「たまにある」が19.6%で、合わせて約4割が孤独感があると答えています。

参照:チカク「家族をつなぐ『まごチャンネル』利用者の97%が家族・友人との会話増」(2019年11月19日)、内閣府孤独・孤立対策推進室「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和6年)調査結果のポイント」(2025年4月25日公表)

孤独感の変化を調べた国立長寿医療研究センターとの共同研究

チカクと国立長寿医療研究センターは、まごチャンネルを使った家族との密なコミュニケーションが、高齢者の健康に与える影響を共同で研究しています。2021年6月の中間報告では、有効な被験者54名(平均年齢75.3歳)で、3か月の利用により、UCLA孤独感スコアが減少する傾向を確認したと発表しました。

これは速報値で、効果が証明されたという意味ではありません。研究側も、遠隔でもつながりを維持し高めうる可能性を示すものと位置づけ、さらなる検証を進めるとコメントしています。背景には、社会との多様なつながりがある高齢者は認知症のリスクが半減するという同センターの先行研究があります。

参照:チカク「『まごチャンネル』の利用により高齢者の孤独感が減少傾向に」(2021年6月22日)

全国の高齢者世帯から見た規模|編集部推計

チカクが公表している導入規模の数字は、七ヶ宿町の初年度目標しか確認できません。同町の世帯数630世帯に対し、目標は200世帯です。200÷630=約31.7%で、町の世帯の約3割に届ける計画(編集部推計)にあたり、チカクの発表にある「全世帯の3分の1」とほぼ一致します。

全国の規模は、内閣府によると、令和6年に65歳以上の方がいる世帯は2,760万4千世帯です。そのうち単独世帯は32.7%で、2,760万4千世帯×0.327=約903万世帯(編集部推計)になります。まごチャンネルが全国でどれだけの世帯に届いているかの公表値はなく、全国規模での効果は確認できません。

年65歳以上の者のいる世帯に占める単独世帯の割合
昭和55年10.7%
平成12年19.7%
平成27年26.3%
令和6年32.7%

単独世帯は40年余りで3倍以上に増えています。一人暮らしの親とつながる手段の需要は、今後も続くと考えられます。

参照:内閣府「令和8年版高齢社会白書 家族と世帯」(2026年10月10日確認)

よくある質問

公式サイトのよくあるご質問に載っている疑問のうち、検索で調べられやすい6つに答えます。

Q
まごチャンネルの月額はいくらですか?
A

月額プランは1,628円(税込)、年額プランは16,500円(税込)で月換算1,375円です。別に受信ボックス一式19,800円(税込)が必要です。

Q
実家にWi-Fiがなくても使えますか?
A

はい、使えます。受信ボックスにインターネット回線が内蔵されており、現在販売中のモデルはLTE(4G)回線を使います。携帯電話の電波が届くエリアが条件です。

Q
まごチャンネルで通話はできますか?
A

できません。スマホから実家のテレビへ動画や写真を送るサービスで、双方向の通話機能はありません。

Q
まごチャンネルを解約するとどうなりますか?
A

契約更新日の10日前までに、アプリの設定画面からメールで連絡します。解約後はアプリが使えなくなり、受信ボックスもサポート対象外で、同じ本体での再契約はできません。

Q
セコム版のまごチャンネルとの違いは何ですか?
A

見守りセンサー「みまもりアンテナ」の有無です。with SECOMは温湿度の確認や起床・就寝の通知ができ、本体33,000円(税込)、月額1,848円(税込)です。

Q
テレビに広告は表示されますか?
A

現在、広告は表示されません。過去にフォトブックの注文案内を一度配信しただけで、今後も広告配信の予定はないと公式に案内されています。

まとめ

まごチャンネルは、孫の動画を実家のテレビへ届け、離れた家族のつながりを保つためのサービスです。選ぶ前に押さえたい点は次のとおりです。

  • 費用は本体19,800円(税込)に、月額1,628円または年額16,500円(税込)。初年度の合計は36,300〜39,336円です。
  • 実家にWi-Fiは要らず、広告も表示されません。通話はできません。
  • 解約は契約更新日の10日前までで、年払いは途中解約でも返金されません。
  • 七ヶ宿町や泉大津市などの事例があり、利用者調査では97%が会話の機会が増えたと答えています。
  • 安否確認を重視するなら、象印マホービンや日本郵便など、見守り型のサービスも比較できます。

この記事の執筆者

The Company Journal編集部

企業の取り組み・サステナビリティ・社会課題をテーマにした編集チーム。 企業や自治体の情報を編集部が一社ずつ確認し、 独自の基準で比較・整理した情報をお届けしています。