RE.UNIQLOは、ユニクロ・ジーユーで販売した全商品を店頭の回収ボックスで受け付け、着られる服は難民支援などへ寄贈し、着られない服は燃料や素材として再利用する、ユニクロの服の回収活動です。この記事では、回収できる服と持ち込み前の注意点、回収後の行き先、同じ課題に取り組む他の企業、そして社会にもたらす効果を、公式ページと環境省の公表資料にもとづいて整理します。
この記事でわかること
- RE.UNIQLOの対象と始まり
- 回収できる服と持ち込み前の準備
- 回収した服の行き先とクーポンの扱い
- 衣類の回収に取り組む企業3社の比較
- 衣類の廃棄を減らす効果と環境省のデータ
RE.UNIQLOはどんな取り組みか|始まりと対象
RE.UNIQLOは、ユニクロとジーユーで販売した服を店頭で回収し、リユースやリサイクルにつなげる取り組みです。
ユニクロの公式ページでは、全国のユニクロ店舗に「RE.UNIQLO回収ボックス」を置き、ユニクロで販売した全商品を対象に回収すると説明しています。ダウンを新しいダウン商品に生まれ変わらせる「服から服へのリサイクル」を第一歩に位置づけている点が、名称に「RE」を冠した取り組みの特徴です。
もとになった「全商品リサイクル活動」は2006年に始まったとされています。回収した服を捨てずに活かす点は変わらず、現在はダウンの再生など、服を服へ戻す試みが加わっています。
参照:ユニクロ「RE.UNIQLO」(2026年10月確認)
RE.UNIQLOで回収できる服と持ち込み方

回収の対象は、ユニクロ・ジーユーで販売した全商品です。洗濯してから、貴重品を入れずに店頭の回収ボックスへ入れます。
回収の対象と持ち込み前に確認したい準備
公式の「全商品リサイクル活動」のページは、全国のユニクロ・ジーユー店舗にある回収用のリサイクルボックスに、両ブランドで販売した全商品を入れる方法を案内しています。衣料支援先へ良い状態で届けるため、洗濯したうえで持ち込むことと、貴重品などが入っていないことの確認が呼びかけられています。
一方で、2025年の公式記事には、持ち込み時に洗濯が必要とする記載はなく、洗浄は回収後の工程で一部の商品に対して行われると書かれています。どちらの案内も公式ですので、迷う場合は洗濯して持ち込むのが無難です。
参照:ユニクロ「全商品リサイクル活動」(2026年10月確認)
店頭での流れと対象外の扱いを確認するポイント
持ち込みの流れは、店舗に設置された回収ボックスへ入れるだけです。公式ページに、郵送で受け付ける案内や、常設の回収で料金がかかる旨の記載は見当たりませんでした。
対象品目の細かな一覧は公式記事にもありません。ユニクロ・ジーユー以外のブランドの服が対象かどうかは、記載が確認できていません。迷った場合は、店舗のスタッフに確認してください。
RE.UNIQLOで回収した服の行き先
回収した服は、着られるものはリユースとして寄贈や販売へ、着られないものは素材や燃料などへ回されます。
回収後の仕分けの流れ
ユニクロの2025年の公式記事によると、回収した服は次の順で仕分けされます。
- メンズ・ウィメンズ・キッズの3レーンに分ける
- 1点ずつタグとサイズを確認する
- 文化や宗教への配慮が必要なものを除く
- 18種類に選別する
- 折りたたみ、圧縮梱包して「ベール」にする
1つのベールは約100着で、1人が1日に20〜30箱を仕分けると書かれています。選別は1点ずつ人の目で行われるため、持ち込んだ服が機械的にまとめて処理されるわけではありません。
参照:ユニクロ「着なくなった「ユニクロ」の服って、捨てるしかない?」(2025年11月13日)
リユースとリサイクルの行き先
着られる服は、季節・性別・サイズ・気候・文化・宗教などに応じて18種類に分類され、UNHCRや各地のNGO・NPOを通じて難民キャンプや被災地へ届けられます。2025年の公式記事では、一部は修理や洗浄をしたうえで中古として販売されるとも書かれています。
着られない服は、自動車用の防音材やRPF(固形燃料)などに加工されます。2025年の記事では、断熱材、防音材、石炭代替燃料として使われると説明されています。ダウンは独自の技術でダウンとフェザーに再生し、新しい商品に使う、と公式ページにあります。
リユースとリサイクルの比率は、公式記事に記載がありません。公式記事は「ほとんどが捨てられずに活かされる」と説明するにとどまっており、割合の数字は示していません。
RE.UNIQLOのクーポンや特典はある?
特典は期間限定の案内が中心で、常設の回収に特典があるとの記載は公式ページで確認できませんでした。
2025年の公式記事には、ダウン商品の回収キャンペーンが載っています。ダウンを持ち込んでスタッフに声をかけると、500円のデジタルクーポンがもらえるという内容です。
| 項目 | 公式記事の記載 |
|---|---|
| 対象 | 不要になったダウン商品 |
| 特典 | 500円のデジタルクーポン |
| クーポンの使い方 | 5,000円以上の購入で利用 |
| 配布期間 | 2025年9月29日〜2026年1月11日 |
| 利用期限 | 2026年3月29日 |
この配布期間と利用期限は、2026年10月時点ですでに終了しています。次の特典の有無は、店頭や公式サイトで案内を確認してください。
衣類の回収に取り組む企業・サービス3社
衣類の回収と資源化に取り組む企業は複数あります。ここでは公式サイトで確認できた3社を、運営会社名の五十音順で紹介します。
順番は運営会社名の五十音順で、ランキングやおすすめ順ではありません。確認できた企業が3社のため、3社の掲載です。下の表は、RE.UNIQLOを含む4つの取り組みを、各社の公式ページに書かれた項目だけで同じ軸に並べたもので、書かれていない項目は「公表なし」としています。
| 取り組み | 取り組みの対象 | 回収の仕組み | 回収後の行き先 | 公表している実績 | 開始・設立年 |
|---|---|---|---|---|---|
| RE.UNIQLO(ファーストリテイリング) | ユニクロ・ジーユーで販売した全商品 | 店頭の回収ボックス | リユース(寄贈)、RPFや防音材、ダウンの再生 | 累計の寄贈5,897万点(2024年8月まで) | 2006年(全商品リサイクル活動) |
| PASSTO(ECOMMIT) | 衣類、ファッション雑貨、ホビー・おもちゃ | PASSTO BOXと宅配PASSTO | 循環センターで選別し、リユースまたはリサイクル | リユース約88%、再資源化率98%超 | 公表なし |
| エコログ・リサイクリング・ジャパン | 繊維製品(ポリエステル中心) | 企業・プロジェクトごとの回収 | ペレット化し、ボタンや中綿などへ再生 | 公表なし | 1994年設立 |
| BRING(JEPLAN) | 着なくなった服などの繊維製品(対象は参加企業ごと) | 参加企業の店舗などで回収 | リユースまたはリサイクル | 2026年10月のキャンペーンは回収拠点177箇所 | 公表なし |
ECOMMIT「PASSTO」|回収から再流通までを自社で一貫して行う
ECOMMITは、不要になった衣類やファッション雑貨を回収し、選別して再流通させる「PASSTO」を運営する循環商社です。
回収の方法は、設置されたPASSTO BOXへの投函と、自宅から送る宅配PASSTOの2種類です。回収した品はECOMMITの循環センターに集められ、専門スタッフが1点ずつ選別します。
公式FAQによると、国内外の100社を超えるパートナーへ届けられ、約88%がリユースとして再流通し、全体の再資源化率は98%を超えます。利用は無料で、買取や査定は行っていません。
参照:PASSTO「FAQ」(2026年10月確認)
関連記事:PASSTOを解説|回収できるもの・投函の流れと回収後の行き先
エコログ・リサイクリング・ジャパン|繊維製品をペレットにして資材へ戻す
エコログ・リサイクリング・ジャパンは、1994年3月に設立された、繊維製品の回収循環型マテリアルリサイクル事業を行う会社です。
公式サイトによると、回収した衣類は独自の技術でペレットに変換し、ボタン、中綿、芯地などの衣服の資材として再生します。リサイクルしやすいポリエステルを中心とした「エコログ商品」の規格も提案しています。
同社は、マテリアルリサイクルの二酸化炭素削減率を、焼却と比べて90%としています。これは同社が公式サイトで示す数値で、独立した第三者の評価ではありません。回収量などの実績の数値は公式ページに載っておらず、「公表なし」です。
参照:エコログ・リサイクリング・ジャパン「会社概要」(2026年10月確認)、同社「事業紹介」(2026年10月確認)
関連記事:衣類を捨てずに原料へ戻す|エコログ・リサイクリング・ジャパンのマテリアルリサイクル
JEPLAN「BRING」|参加企業の店舗で回収し、リユースかリサイクルへ回す
BRINGは、JEPLANグループが運営する、使用済みの服や繊維製品をブランドや小売店と協力して回収し、資源として循環させるサービスです。
JEPLANの2026年10月1日付の発表によると、回収に協力すると、参加企業の店舗で使える割引クーポンやポイントが発行されます。対象品目は参加企業ごとに異なり、回収した繊維製品はパートナーとの連携で、行き先が明確なリユースや用途が見えるリサイクルに回されると説明されています。
同じ発表では、2026年10月1日から31日(企業により異なる)のキャンペーンに6社8ブランドが参加し、回収拠点は全国177箇所です。
参照:JEPLAN「フクーポンキャンペーン2026」の発表(2026年10月1日)、BRING公式サイト(2026年10月確認)
関連記事:わかちあいプロジェクトとは?古着の送り方とフェアトレードの中身
衣類の回収に取り組んだ事例
公式に公開されている2つの事例を、各社の発表のとおりに紹介します。
アダストリアとPASSTO|約190店舗で衣類の常設回収を開始
アダストリアは、GLOBAL WORK、BAYFLOW、LOWRYS FARMなどの約190店舗で、2025年3月1日からPASSTOによる衣類の常設回収を始めました。
回収した衣類は、ECOMMITの循環センターで、アダストリアと共同で作った選別基準で選別されます。再利用できるものはOFF STOREでの販売や国内外への再流通に回り、ポリエステル100%の衣類は伊藤忠商事の「RENU」プロジェクトを通じて再生ポリエステルになる予定と書かれています。結果の数値は、この発表には載っていません。
参照:PASSTO「GLOBAL WORKなど約190店舗で、「PASSTO」による衣類回収を開始」(2025年3月11日)
ユニクロとUNHCR|回収した服を難民・避難民へ寄贈
ユニクロは、全商品リサイクル活動として店頭で回収した服を、UNHCRや世界各地のNGO・NPOと協力して難民・避難民へ寄贈しています。
公式ページには、これまでに3,657万点を72の国と地域へ届けたと書かれています。なお、この数値は古い集計で、より新しい累計は後述の社会への効果の節で紹介します。
参照:ユニクロ「世界難民の日」(2026年10月確認)
RE.UNIQLOが衣類の廃棄削減にもたらす効果

RE.UNIQLOは、家庭で不要になった服を捨てずに寄贈や再資源化へ回す選択肢を増やし、衣類の焼却量を減らす方向に働きます。
環境省のデータで見る手放された衣類の行き先
環境省の「2025年版 衣類のマテリアルフロー」は、2025年度に家庭から手放された衣類を79.6万トンと推計しています。このうち、可燃・不燃ごみとして出されたものが43.8万トン(55%)で、リユースは27.5万トン(35%)、リサイクルは6.0万トン(7%)です。
家庭から手放され、最終的に焼却等で処理される量は46.1万トンで、環境省はさらに7.5万トンの削減が必要としています。手放された衣類の半数以上が、いまも可燃・不燃ごみとして出されているのが現状です。
ユニクロの公表値は、2024年8月までの累計で5,897万点(81の国と地域)の寄贈です。単位が「点」とトンで異なり、年間の値でも累計でもそろっていないため、この記事では両者の比を計算しません。同じ単位で公表された数値がない以上、規模の比較は控えます。環境省も、推計方法を見直したため、過去の版との単純な経年比較はできないと注記しています。
参照:環境省「2025年版 衣類のマテリアルフロー」(2026年3月)
衣料支援としての効果|寄贈で届く先
捨てられていたかもしれない服が、着る人のもとへ届く点が、ごみを減らすことに加わる効果です。公式ページによると、寄贈の対象は難民や避難民、災害の被災者、妊産婦や母子など、社会的な支援が必要な人々です。
2019年8月末時点の寄贈は3,657万点でした。2024年8月までの累計は5,897万点で、公式ページの数字を並べると、5年間で2,240万点増えた計算になります(編集部の単純な差し引きです)。
個人としては、まだ着られる服を洗濯して持ち込むことが、そのまま支援の一部になります。
服から服へのリサイクルが資源を節約する仕組み
ダウンは、回収後にダウンとフェザーを取り出して新しいダウン商品に使われます。仕組みの上では、新しい羽毛を調達する量を抑えられます。公式ページは、服から服へのリサイクルの最初の対象がダウンだとしています。回収量や削減量の数値は、公式ページに載っていません。
着られない服が、防音材や固形燃料に加工される場合は、別の資源の代わりに使われます。ただし、これは燃料としての利用を含むため、素材から素材へ戻すリサイクルと同じ効果ではありません。
関連記事:ECOALFを解説|海洋ごみが服になる仕組みと日本での買い方
よくある質問
RE.UNIQLOについて、公式ページで確認できた範囲で答えます。
ユニクロ・ジーユーで販売した全商品が対象です。公式ページに、ユニクロ・ジーユー以外のブランドを対象とする記載は確認できませんでした。
公式の全商品リサイクル活動のページは、洗濯のうえ持ち込むことを案内しています。貴重品などが入っていないかも確認しましょう。
期間限定のキャンペーンでは、クーポンが配られました。2025年のダウン回収では500円のデジタルクーポンが配られましたが、配布期間は2026年1月11日で終了しています。
着られる服は難民キャンプや被災地へ寄贈され、着られない服は防音材や固形燃料などに加工されます。ダウンは、新しいダウン商品に再生されます。
あります。ECOMMITのPASSTO、JEPLANのBRING、エコログ・リサイクリング・ジャパンなどが、衣類の回収や資源化に取り組んでいます。
まとめ
RE.UNIQLOを使う前に、押さえておきたい点をまとめます。
- 対象はユニクロ・ジーユーで販売した全商品で、店頭の回収ボックスへ入れます
- 洗濯して、貴重品を入れずに持ち込むよう公式が案内しています
- 着られる服は難民支援などへ寄贈され、着られない服は防音材や固形燃料に、ダウンは新しいダウンに生まれ変わります
- 常設の特典の記載はなく、2025年のダウン回収のクーポンは終了しています
- 環境省の推計では、家庭から手放された衣類の55%が可燃・不燃ごみとして出されています