ビビッドガーデンとは?食べチョクの運営会社と手数料・事業内容

ビビッドガーデンは、産直通販サイト「食べチョク」を運営する東京都港区の会社です。生産者が消費者へ直接販売する場をつくり、一次産業の販路と担い手の課題に取り組む会社で、2026年8月にはユーザー数140万人超、登録生産者11,500軒以上を公表しました。

この記事では、会社の概要、食べチョクの仕組みと手数料、同じ分野で産直や農業の持続性に取り組む企業、自治体や企業との取り組み、そして社会への影響までを、公式発表と公的統計だけで整理します。

この記事でわかること

  • ビビッドガーデンの会社概要と社名の由来
  • 食べチョクの仕組み、サービス、定期便の料金
  • 生産者から受け取る販売手数料の考え方
  • 同じ分野で産直や持続可能な農業に取り組む3社の比較表
  • 熊本市との復興マルシェなど自治体・企業との取り組み事例
  • ビビッドガーデンが社会に与える良い影響と、公的統計との比較

ビビッドガーデンとは?食べチョクを運営する会社の概要

ビビッドガーデンは、2016年11月に設立された、産直通販サイト「食べチョク」を運営する会社です。

会社概要と事業内容

同社の公式サイトによると、事業内容は全国の生産者から消費者が食品や花を直接購入できるオンラインマーケットプレイス「食べチョク」の開発と運営です。ビジョンは「生産者のこだわりが正当に評価される世界へ」と掲げられています。

項目内容
社名株式会社ビビッドガーデン(vivid garden Inc.)
設立2016年11月29日
代表代表取締役社長 秋元 里奈
所在地東京都港区浜松町1-7-3 第一ビル4F
事業内容産直通販サイト「食べチョク」の開発・運営
ビジョン生産者のこだわりが正当に評価される世界へ

同社の公式サイトでは、生産者の数やユーザー数は掲載されておらず、実績の数字は後述するプレスリリースで公表されています。

参照:株式会社ビビッドガーデン公式サイト(2026年10月31日確認)

社名の由来と創業のきっかけ

社名の由来は、創業者の秋元里奈氏の実家が営んでいた農業が廃業した経験にあります。同社は2024年11月7日のリリースで、農業従事者が減り耕作放棄地が増える中で、「色鮮やかな農地を取り戻したい」という思いから「ビビッドガーデン」という社名にしたと説明しています。

同じリリースでは、食べチョクに出品する生産者の食材を使った同社初のプライベートブランド「Vivid TABLE(ビビッドテーブル)」の先行案内を、2024年11月7日に始めたことも発表されています。調理済みの冷凍食品をサブスクリプションで届けるサービスです。

資金面では、2020年8月5日に株式会社ジャフコをリードインベスターとする総額6億円の第三者割当増資を実施したと発表しています。調達資金はマーケティング、人材採用、物流構築に充てるとされ、物流ではヤマト運輸との連携を2020年9月頃から始める方針でした。

参照:ビビッドガーデン「食べチョク、初のプライベートブランド「Vivid TABLE」を開始」(2024年11月7日)、ビビッドガーデン「6億円を調達。ヤマト運輸との連携をはじめ、調達資金でサービスを強化予定」(2020年8月5日)

食べチョクとは?産直通販の仕組みとサービスの種類

台所で届いた野菜を箱から取り出す女性

食べチョクは、生産者が自分で出品し、消費者が直接買える産直通販サイトです。2017年8月に始まりました。

サービスの歩みと公表されている規模

2026年8月31日の発表によると、ビビッドガーデンは同月にサービス開始9周年を迎え、ユーザー数が140万人を超え、登録生産者は全国11,500軒以上になりました。同社は、最も多くの生産者から購入しているユーザーでも、出会えた生産者は全体の1割未満だと説明しています。

時期サービスの動き
2017年8月「食べチョク」正式リリース
2018年2月野菜の定期便「食べチョクコンシェルジュ」をリリース
2019年10月果物サブスク「食べチョクフルーツセレクト」をリリース
2020年3月コロナ禍で販路を失った生産者への「生産者応援プログラム」を開始
2021年3月法人向けサービス「食べチョク for Business」をリリース
2023年9月ふるさと納税サービスを開始
2024年11月生産者の顔が見える冷凍食品ブランド「Vivid TABLE」をリリース
2025年11月食材集めゲーム「食べチョク市場」をリリース
2025年12月eギフト機能をリリース

参照:ビビッドガーデン「食べチョク、ユーザー数140万人を突破」(2026年8月31日)

定期便「食べチョクコンシェルジュ」の料金

食べチョクコンシェルジュは、食べチョクが選んだ生産者の旬の野菜セットが届く定期便です。2024年11月26日のリリースでは、3つのプランが公表されています。

プラン内容量価格(税込)想定する世帯
Sプラン6〜8品目2,980円(初回は1,980円)1〜2人暮らしで週3〜4回以上料理する人
Mプラン7〜9品目3,980円(初回は2,980円)2〜4人暮らしで週4〜5回以上料理する人
Lプラン10〜12品目4,980円(初回は3,980円)4人以上でほぼ毎日料理する家庭

同じリリースで、同社は生産者と消費者をマッチングする方法で特許(特許7585588)を取得したと発表しています。消費者が生産者を選んでから食材が届く仕組みで、候補の生産者を食べチョクが選定します。価格は発表時点のもので、現在の価格は公式サイトで確認してください。

参照:ビビッドガーデン「食べチョクコンシェルジュを運営するビビッドガーデン、生産者と消費者のマッチング方法について特許を取得」(2024年11月26日)

食べチョクの手数料はいくら?生産者が負担する仕組み

販売手数料は生産者が負担し、2021年11月の注文分から商品代の19.7%と公表されています。

同社の2021年8月31日のリリースによると、手数料は固定費(初期登録費用・月額費用)や決済手数料は無料とされています。送料を含まない商品代だけを基準にしているため、顧客の支払額に対する実質の手数料率は約8〜18%(2021年5〜7月の実績値)になると説明されています。

項目公表内容
販売手数料(2021年11月以降の注文)商品代の19.7%(従来は20.0%)
手数料の計算対象送料を含まない商品代のみ
固定費初期登録費用・月額費用は無料
実質の手数料率顧客支払額の約8〜18%(2021年5〜7月の実績値)
計算例商品代2,000円+送料1,000円=3,000円の場合、手数料比率は13.13%

計算例の13.13%は、商品代2,000円に対する手数料394円(2,000円×19.7%)を、顧客支払額3,000円で割った値です。上の数字は2021年の発表で、現在の料率が同じかどうかは、この記事では確認していません。出品を検討する場合は、食べチョクの生産者向け公式ページで最新の条件を確かめてください。

同じリリースで同社は、365日運営のカスタマーサポート、天候不良や災害時の特別支援、出品説明会、ヤマト運輸との連携を、生産者向けのサポートとして挙げています。

参照:ビビッドガーデン「2021年11月より食べチョクの手数料を一部改定します」(2021年8月31日)

ビビッドガーデンは怪しい?信頼性を公開情報で確かめる

ビビッドガーデンが怪しいかどうかは、会社情報の公開状況と数字の出典で確かめられます。

確認できる公開情報の一覧

この記事では口コミではなく、公式に確認できる情報だけを使います。会社の実在や運営体制は、次の公開情報で社名、所在地、代表者、設立日がすべて公式サイトに掲載されていることを確認できました。数字は、同社自身が日付つきで発表したものです。

確認したいこと公開されている情報この記事での扱い
運営会社の実在社名・所在地・代表者・設立日が公式サイトに掲載会社概要の表に記載
出品者の費用販売手数料や固定費の考え方をプレスリリースで公表手数料の節に記載(2021年時点)
規模の数字ユーザー数・登録生産者数を発表日つきで公表発表日と数字をそのまま記載
災害時の対応支援の内容と手数料0円の応援チケットを公表社会への影響の節に記載

一方で、公式発表は同社の自己申告です。会社の主張として読み、手数料や価格は購入や出品の前に最新の公式ページで確認することをおすすめします。

産直通販や持続可能な農業に取り組む同分野の企業

食べチョクと同じ産直通販や持続可能な農業の分野には、公式サイトで確認できる企業が複数あります。

ここでは公式サイトで内容を確認できた3社を並べます。掲載順は、社名の五十音順です。順位や推奨度を示すものではありません。各社の公式ページで確認できなかった項目は「公表なし」としています。

企業・サービス仕組み公表している実績開始・設立
ビビッドガーデン「食べチョク」(本記事の対象)全国の生産者が出品し、消費者が直接購入登録生産者11,500軒以上、ユーザー140万人超(2026年8月31日発表)2017年8月に正式リリース
株式会社坂ノ途中環境負荷の小さい農業に取り組む新規就農者を中心とした提携生産者の農産物を販売公表なし2009年7月設立
JAタウン(全農)全国のJAグループ関連ショップが出店する産地直送通販モール出店は約100ショップ以上、口コミ18万件以上(2025年2月時点)公表なし
ポケットマルシェ(ポケマル)農家・漁師が出品し、生産者と直接やりとりして買うオンラインマルシェ公表なし公表なし

坂ノ途中

株式会社坂ノ途中は、環境への負担の小さい農業を広げることを掲げる京都市の会社です。新規就農者を中心とした提携生産者が栽培した農産物の販売を主な事業としています。

化学合成農薬や化学肥料に頼らず育てた野菜やくだものを、オンラインショップや定期宅配で届けています。生産者向けのページでは、環境負荷の小さい農業を広げるパートナーを募っています。

参照:株式会社坂ノ途中「会社概要」(2026年10月31日確認)、株式会社坂ノ途中「生産者の方へ」(2026年10月31日確認)

JAタウン

JAタウンは、JA全農が運営する産地直送の通販サイトです。全国のJAグループ関連ショップが出店するモール形式で、国産の農畜産物をテーマに全国47都道府県から出店があるとされています。

現在は約100ショップ以上が出店しており、口コミは18万件以上(2025年2月時点)とされています。生産者個人が出品する形ではなく、JAグループのショップが売り手になる点が特徴です。

参照:JAタウン「初めての方へ(JAタウンとは?)」(2026年10月31日確認)

ポケットマルシェ

ポケットマルシェ(ポケマル)は、全国の農家や漁師から、直接やりとりしながら食材を買えるオンラインマルシェです。出品できるのは生産者(自然に働きかけて食べものを得ている人)に限られ、独自の審査を通った生産者だけが登録できると説明されています。

購入者に利用料金はかからず、商品代金と配送料のみで利用できます。食材について生産者へ直接質問できる点が、公式ページで案内されています。

参照:ポケットマルシェ「ポケマルについて」(2026年10月31日確認)

今回、公式ページで内容を確認できたのは上記の3社でした。ほかにも産直や有機野菜の宅配を行う企業はありますが、公式情報を確認できなかったため掲載していません。

関連記事:野菜宅配比較|有機野菜サービスの選び方と料金の違いを解説

事例:食べチョクが自治体や企業と進めた取り組み

食べチョクは自治体や物流会社と組んだ取り組みを行っており、2026年の2件を発表どおりに紹介します。

熊本市と開催した「熊本地震10年復興マルシェ」

ビビッドガーデンは、熊本市と連携し、熊本地震から10年の節目に「熊本地震10年復興マルシェ」を2026年4月18日と19日に開催すると発表しました。主催は熊本市、運営はビビッドガーデンです。

会場は熊本駅白川口駅前広場「アミュひろば」で、出店者は熊本市内と連携中枢都市圏内の農漁業者や食品関連事業者32事業者です。リアル会場とオンラインマルシェを連動させ、生産者の声や復興のストーリーを発信する内容で、子どもが販売を体験する「キッズマルシェ」も実施すると案内されています。開催後の来場者数や売上は、同リリースには記載がありません。

参照:ビビッドガーデン「熊本地震から10年。“復興のその先”を届ける、熊本地震10年復興マルシェを開催」(2026年3月31日)

全国8軒の生産者の食材を宇城市へ届けた支援

令和8年熊本地震の被災地支援として、同社は全国の食べチョク登録生産者8軒から提供された米、野菜、卵、加工品などを取りまとめ、宇城市へ届けたと2026年9月4日に発表しました。

輸送は西濃運輸株式会社が担当、地元の株式会社ふく成と連携し、被災者支援にあたる市職員や他県からの災害派遣職員向けの「後方支援弁当」に使われました。地域のこども食堂でも活用されたとされています。

参照:ビビッドガーデン「食べチョク、令和8年熊本地震で全国8軒の生産者から集まった食材を宇城市へ」(2026年9月4日)

ビビッドガーデンが社会に与える良い影響

畑で作物を収穫する生産者

ビビッドガーデンは、担い手が減る農業に販路を加え、災害時には生産者への支援をつなげています。

担い手が減る農業に販路をつくる(スケールの比較と推移)

農林水産省の2025年農林業センサスの概数値(山口県の資料が全国値を掲載)では、基幹的農業従事者は1,021,192人で、前回調査から25.1%減、平均年齢は67.6歳(前回67.8歳)でした。農業経営体は828,405で、前回比23.0%減です。調査期日は令和7年2月1日です。

これに対し、食べチョクの登録生産者は2026年8月31日の発表で11,500軒以上です。11,500軒 ÷ 828,405経営体 ≒ 1.4%(編集部推計)となり、国内の農業経営体の1%台が食べチョクに登録している計算です。

ただし、この比較には注意が必要です。食べチョクの登録生産者には、農業以外の漁業や花きの生産者が含まれる可能性があり、単位も「軒」と「経営体」で厳密には一致しません。時点も、2026年8月と2025年2月で約1年半ずれています。同じ物差しの比較ではなく、規模感をつかむための目安として読んでください。

登録生産者数の推移は、同社の発表を並べると次のとおりです。

発表時期登録生産者数(同社の公表)出典の発表
2020年8月2,200軒を突破(2020年7月)6億円調達のリリース
2020年12月3,000軒以上生産者非常事態サポート室のリリース
2024年9月10,000軒を突破(2019年8月から5年で21倍)登録生産者1万軒突破のリリース
2026年8月11,500軒以上ユーザー数140万人突破のリリース

1万軒を超えた2024年9月の発表では、自治体との連携が100件を突破し、生産者の最高齢は94歳になったとも公表されています。最高齢94歳の生産者も利用していることがわかります。

参照:山口県「2025年農林業センサス(農林業経営体調査)結果の概要(概数値)について」(2025年11月公表の概数値)、農林水産省「2025年農林業センサス」(2026年10月31日確認)、ビビッドガーデン「登録生産者数が産直EC業界最大の10,000軒を突破」(2024年9月4日)

関連記事:AGRISTを解説|収穫ロボットの仕組みと導入条件・社会への効果

災害や不測の事態で生産者を支える

2020年12月2日、同社は相次ぐ農家漁師からのSOSを受け、「生産者非常事態サポート室」を常設すると発表しました。同時に行った生産者アンケート(回答96人、任意回答)では、79%の生産者が自然災害や気候変動で出荷時期や出荷量に影響があったと答えています。

2026年8月4日には、熊本地震の被災生産者を支える第一弾として、物資、資金、販売再開の3つの支援を開始しました。発災から1週間で約30件の被害報告があったとされます。手数料0円の「応援チケット」(1口500円と5,000円)を販売し、決済手数料5%を除く全額を生産者に支払うと説明されています。

災害で商品を出荷できない生産者にも、チケットという形で資金が届く仕組みは、直接販売のサイトだからできる支え方です。ただし、これらは同社の発表であり、集まった金額の実績は今回確認した発表には記載がありませんでした。

参照:ビビッドガーデン「相次ぐ #農家漁師からのSOS を受け、食べチョクが「生産者非常事態サポート室」を常設」(2020年12月2日)、ビビッドガーデン「熊本の生産者からSOS相次ぐ。食べチョクが物資支援と応援チケット販売を開始」(2026年8月4日)

自治体と組んで地域の農産物を広げる

同社は自治体との連携を進めており、2024年9月の発表では連携数が100件を超えたとされています。内容は、地域の農産物のブランディングや生産者のEC出品サポートで、商品写真の撮り方や梱包のアドバイスなどの個別支援を含みます。

前述の熊本市との復興マルシェのように、オンラインの販売とリアルの催事を組み合わせて地域の産品を発信する形も生まれています。販路をつくるという点では、未利用魚の販路を広げる取り組みとも通じます。

関連記事:ベンナーズとは?フィシュル!の仕組みと未利用魚の活用実績

よくある質問

ビビッドガーデンと食べチョクについて、よく検索される疑問に答えます。

Q
ビビッドガーデンとはどんな会社ですか?
A

産直通販サイト「食べチョク」を運営する、2016年11月29日設立の会社です。東京都港区に本社があり、代表取締役社長は秋元里奈氏です。

Q
食べチョクの手数料は何%ですか?
A

2021年11月の注文分から商品代の19.7%と、同社は発表しています。送料は計算に含まれず、固定費や決済手数料は無料とされています。現在の料率は公式の生産者向けページで確認してください。

Q
食べチョクの登録生産者とユーザーは何人ですか?
A

2026年8月31日の発表では、登録生産者は11,500軒以上、ユーザー数は140万人超です。

Q
食べチョクコンシェルジュの料金はいくらですか?
A

2024年11月26日の発表では、Sプランが2,980円、Mプランが3,980円、Lプランが4,980円(いずれも税込、初回は1,000円引き)でした。

Q
ビビッドガーデンは怪しい会社ですか?
A

社名、所在地、代表者、設立日が公式サイトに掲載されており、数字も日付つきで公表されています。ただし公式発表は自己申告なので、価格や手数料は利用前に最新の公式ページで確認してください。

まとめ

ビビッドガーデンは、食べチョクを通じて生産者の直接販売を支える会社です。この記事の要点は次のとおりです。

  • ビビッドガーデンは2016年11月29日設立で、産直通販サイト「食べチョク」を運営しています。
  • 登録生産者は11,500軒以上、ユーザーは140万人超です(2026年8月31日発表)。
  • 販売手数料は2021年11月以降、商品代の19.7%と公表されています(現行料率は公式で要確認)。
  • 同分野には、坂ノ途中、JAタウン、ポケットマルシェなどがあります。
  • 熊本市との復興マルシェや、被災生産者への応援チケットなど、地域と災害時の支援にも取り組んでいます。

この記事の執筆者

The Company Journal編集部

企業の取り組み・サステナビリティ・社会課題をテーマにした編集チーム。 企業や自治体の情報を編集部が一社ずつ確認し、 独自の基準で比較・整理した情報をお届けしています。