ネコリパブリックとは?保護猫カフェの店舗と里親になる流れ

ネコリパブリックは、保護猫カフェを事業として運営しながら猫の里親探しを進める株式会社です。店舗で猫に会い、アンケートと面談、約2週間のトライアルを経て家族に迎える流れが公式に案内されています。この記事では、店舗と営業時間、里親になる条件と費用、寄付や企業連携の仕組みを公式サイトの情報で整理し、国の統計とあわせて社会的な役割も確認します。

この記事でわかること

  • ネコリパブリックの運営会社と事業の全体像
  • 保護猫カフェの店舗と営業時間
  • 里親になる流れ、条件、かかる費用
  • 寄付と企業サポーターの仕組み、同じ課題に取り組む団体
  • 殺処分削減に対する役割を国の統計から読む視点

ネコリパブリックとは?運営会社と事業の全体像

ネコリパブリックのような保護猫カフェで椅子に座る長毛の猫

ネコリパブリックは、2015年8月27日設立の株式会社で、保護猫団体や愛護団体ではなく事業として自走しながら保護猫活動を進める「ブランド」を目指すと説明しています。

公式サイトによると、代表取締役は河瀬麻花氏、本社は東京都台東区蔵前、資本金は600万円です。第1号店の岐阜店は2014年2月に開店しています。猫の経済活動で生まれた利益を猫助けに回す「ハッピーネコサイクル」の実現を掲げ、事業を次の4つの役割で整理しています。

役割公式サイトの説明主な事業
受け皿をつくる行き場のない猫を受け入れる自走型の保護猫カフェ、フランチャイズ店、非営利の保護猫シェルター
出口をつくる猫と人を出会わせる「ネコ市ネコ座」などの譲渡イベント、出版、企業連携、猫生たすけあい制度
蛇口をしめる不幸な猫を増やさないTNR(捕獲・不妊去勢手術・元の場所へ戻す)による地域猫活動、不妊手術専門のほごねこクリニック
継続するための事業活動費を自ら稼ぐEC販売、製造卸小売、飲食店、PR支援、コンサルティング

この仕組みの特徴は、寄付だけに頼らず、カフェの飲食、雑貨・ペット用品の販売、企業との連携で収益を得て保護活動に充てる点です。保護猫活動を「事業」として回す設計が、他の保護団体との大きな違いです。

参照:ネコリパブリック「ネコリパブリックとは?」(2026年10月時点)

関連記事:ペトコトを解説|フーズ・保険・お結びの違いと保護犬猫への支援

ネコリパブリックの店舗と営業時間

ネコリパブリックの保護猫カフェは、岐阜、大阪、東京(お茶の水・池袋)、広島、滋賀などにあり、営業時間と定休日は店舗ごとに異なります。

公式サイトの店舗一覧に掲載されている主な保護猫カフェは次のとおりです。入場料金と各店の住所は、店舗一覧には記載がないため、来店前に各店のページで確認してください。

店舗営業時間定休日
岐阜店平日13:00〜16:00、土日祝13:00〜17:00木曜日
大阪店「ねこ浴場&ねこ旅籠」平日12:00〜21:00、土日祝12:00〜20:00なし
東京お茶の水店平日12:00〜19:00、祝日11:00〜18:00木曜日(祝日の場合は営業)
東京池袋店11:00〜22:00木曜日(祝日の場合は営業)
広島店平日13:00〜19:00、休日11:00〜19:00火曜日
滋賀店平日11:00〜19:00、日祝11:00〜18:00月・木(祝日の場合は営業)
ちば CAFE&CATS MOF MOF11:00〜19:00月曜日・木曜日

カフェ以外にも、予約制のオープンシェルター、非営利の保護猫シェルター(東京高円寺、岐阜、大阪泉佐野など)、不妊手術専門の「ほごねこクリニック」、食べ物や商品の購入で保護猫活動に参加できる「NECOS」「NECOREPA STORE 蔵前店」が掲載されています。東京谷中の「しにものぐるい店」は閉店と案内されています。

猫の健康と衛生のため、保護猫カフェでは透けない素材の靴下の着用が求められ、裸足やストッキングでは入場できません。

参照:ネコリパブリック「店舗一覧」(2026年10月時点)

ネコリパブリックで里親になる流れと条件・費用

里親になるには、アンケート、面談、書類確認、約2週間のトライアルを経て正式譲渡となり、当日譲渡は行っていません。

参照:ネコリパブリック「保護猫を家族にしたい」(2026年10月時点)

里親になるまでの6つのステップ

  1. 各店舗で筆記の里親アンケートに回答する
  2. 日を改めて、ネコーディネーターと面談する
  3. 身分証明書、家族構成、就業先、間取りと写真、賃貸の場合はペット飼育可と分かる契約書の写しを確認する
  4. 審査に通ると、スタッフが自宅へ猫を届け、脱走防止策などを最終チェックして約2週間のトライアルを始める
  5. トライアル終了後、猫と里親の双方に問題がなければ譲渡決定となる
  6. 里親契約を結び、正式譲渡が完了する

トライアル中は、譲渡後3日目までは毎日ごはんとトイレの状況を連絡し、その後は1週間ごとにスタッフが状況を確認します。当日の連れ帰りはできないため、時間に余裕をもって準備しておく必要があります。

里親の条件:一人暮らし・高齢者・賃貸は?

里親審査では、ライフスタイル、家族構成、留守番時間、先住猫の有無などを相談したうえで猫を選びます。ペット不可の住宅では譲渡を受けられません。一人暮らしの場合は、保証人を立てるか「猫生たすけあい制度」への加入が条件になります。

65歳以上への譲渡実績もあり、その場合もしっかりした保証人か、猫生たすけあい制度への加入が必要です。LGBTカップルも条件を満たせば対象で、2匹飼いが推奨されています。一方、定職に就いていない場合や、どうしても子猫がほしい場合などは、最低条件を満たさないとして断られることがあります。

里親になる費用の内訳

費用は医療費の寄付、猫助けセット、お届け費用、トライアル用の保険で構成されます。医療費の寄付は不妊手術、ワクチン、ウイルス検査、駆虫などを含むもので、金額は猫の状態や店舗で変わる可能性があるため、最新の条件は店舗に確認してください。

項目金額・内容
医療費のご寄付約22,000〜25,000円(不妊手術、ワクチン、ウイルス検査、駆虫などを含む)
猫助けセット(推奨)14,300円〜(購入費は保護猫カフェの運営費に充てられる)
お届け費用交通費などの実費。片道30分以内の人件費は含まれ、30分を超える場合は人件費も負担
猫の保険(譲渡専用)月額2,500円〜。最低1ヶ月の加入が必要で、トライアルの翌日から適用

ネコリパブリックを支援する方法と寄付の使い道

個人は定期サポーターか単発サポーター、企業は「HAPPY NECO CYCLE」の企業賛助サポーターで支援でき、資金は保護猫のごはん代、医療費、カフェの運営費などに充てられます。

参照:ネコリパブリック「支援・寄付」(2026年10月時点)

個人の寄付:定期サポーターと単発サポーター

寄付には毎月の定期サポーターと一回限りの単発サポーターがあり、最低額の記載はなく、例として1,500円、10,000円、30,000円が示されています。決済は Amazon Pay と銀行振込(楽天銀行またはゆうちょ銀行)です。使い道は、保護猫のごはん代・トイレ代・医療費、家賃や光熱費などの固定費、人件費、カフェの運営費と説明されています。

公式の寄付ページには、寄付金控除など税控除に関する記載はありません。税控除を前提に寄付する場合は、事前に問い合わせて確認してください。

企業の支援:HAPPY NECO CYCLEのサポーター会費

HAPPY NECO CYCLEは、猫に関わる企業が会費を払って保護猫活動を支える連携プロジェクトです。基本プランの会費は次のとおりで、最低契約期間は1年間、自動更新です。請求は広告宣伝費として扱われます。

プラン月払い(月額)年一括
ブロンズ10,000円120,000円(資本金300万円以下の企業に限る)
シルバー30,000円360,000円
ゴールド50,000円600,000円
プラチナ100,000円1,200,000円

特典として、公式SNS・ホームページでの紹介、猫好きコミュニティへのPR、「ネコ市ネコ座」への優先出店、季刊誌への企業名掲載などが挙げられています。会費は保護猫カフェの運営費、保護猫の食事代・医療費、譲渡会の運営費などに使われると説明されています。

参照:ネコリパブリック「HAPPY NECO CYCLE」(2026年10月時点)

関連記事:保護猫のクラウドファンディング|支援先の選び方と主要5サービス

保護猫の支援に取り組む団体の掲載枠

ネコリパブリックと同じ課題、つまり行き場のない猫と飼い主のいない猫を減らす取り組みを行う団体のうち、公式サイトで内容を確認できた3団体を掲載します。順序は団体名の五十音順で、優劣やおすすめ順ではありません。確認できた団体が5つに満たないため、3団体にとどめています。

下の表は、ネコリパブリックを含む4団体を、各団体の公式サイトに書かれている項目だけで並べたものです。公式サイトに記載がない項目は「公表なし」としています。

団体取り組みの対象仕組み公表している実績開始年
ネコリパブリック保護猫自走型の保護猫カフェ、シェルター、TNR、ほごねこクリニック公表なし(譲渡数の記載なし)第1号店の開店は2014年2月
NPO法人 東京キャットガーディアン保護猫保護猫カフェ、里親募集、付属動物病院での不妊去勢手術総譲渡数10,535頭以上、不妊去勢手術12,580頭以上(2026年9月時点)公表なし
どうぶつ基金飼い主のいない猫、多頭飼育崩壊さくらねこ無料不妊手術、救済支援、寄付さくらねこTNR累計463,144頭、2025年度53,127頭(2026年10月時点)1988年設立
NPO法人 ねこけん飼い主のいない猫、保護猫TNR、不妊去勢の専門病院、3つのシェルターTNR・保護・譲渡はそれぞれ1200匹以上(時点の記載なし)公表なし

NPO法人 東京キャットガーディアン

里親募集と保護猫カフェを運営するNPO法人です。公式サイトでは「日本初の保護猫カフェ」と紹介しています。

活動は、保護猫カフェ、里親募集、一時預かりのフォスターペアレント募集、成猫の引き取りと再譲渡、付属動物病院での不妊去勢手術、災害時の動物レスキュー支援まで広がっています。

総譲渡数10,535頭以上、不妊去勢手術12,580頭以上と、公式サイトに累計の数字を掲載しています(2026年9月時点)。

参照:NPO法人 東京キャットガーディアン公式サイト(2026年10月時点)

どうぶつ基金

飼い主のいない猫の不妊手術を無料で行う「さくらねこ」の活動を中心に、民間の寄付で運営される動物愛護団体です。

活動は、さくらねこTNR、さくらねこ無料不妊手術、犬猫の多頭飼育崩壊への救済支援、里親さがし助成金などです。寄付は毎月と今回のみから選べ、寄付金控除の対象と案内されています。

さくらねこTNRの累計は463,144頭、2025年度は53,127頭と公表しています(2026年10月時点)。

参照:どうぶつ基金公式サイト(2026年10月時点)

NPO法人 ねこけん

飼い主のいない猫のTNRと、保護猫の譲渡に取り組むNPO法人です。

活動は、TNR、安価な不妊去勢手術を行う専門病院の運営、3つのシェルターと預かりボランティアによる保護、譲渡会の開催、猫に関する相談対応です。

専門病院を自ら運営して手術の入り口を押さえている点が特徴で、公式サイトにはクラウドファンディングで1600万円以上を集めたと報告されています(2026年4月28日終了)。

参照:NPO法人 ねこけん公式サイト(2026年10月時点)

関連記事:寄付型クラウドファンディングとは|仕組み・税金・主要5社を解説

関連記事:HOGOKEN CAFEとは?保護犬カフェの料金と里親になる流れ

ネコリパブリックと企業の連携事例

ネコリパブリックと連携する企業は、商品の売上の一部を保護猫支援に充てる形が中心で、公式サイトで取り組みの内容が公開されています。

ここでは、ネコリパブリック本人または連携先の公式ページで確認できた事例を紹介します。成果の数字は公表されたものだけを書き、公表がないものは書いていません。

Airdog:購入金額の10%を保護犬猫の支援に

空気清浄機などを扱うAirdogのブランドです。ネコリパブリックの専用ページから購入すると、売上の10%が保護犬猫の支援活動に使われると案内されています。寄付の期間や上限、実績額の記載はありません。

参照:ネコリパブリック「Airdog」(2026年10月時点)

ネコリパ不動産(イノーヴ):猫可物件の仲介手数料の一部を運営費に

猫と暮らしたい人のための「猫可」専門の不動産仲介サイトです。サイトを経由して入居が決まると、仲介手数料の一部が保護猫カフェの運営に充てられると案内されています。実績額の記載はありません。

参照:ネコリパ不動産公式サイト(2026年10月時点)

ねこねこ電力:電気代の一部が保護猫支援に

ネコリパブリックの協力企業一覧には、電気代の一部が保護猫の支援に使われる寄付付きの新電力サービスとして、ねこねこ電力が掲載されています。ほかにも、紅茶、日本酒、はんこ、猫トイレなどの企業が一覧に並びます。

参照:ネコリパブリック「HAPPY NECO CYCLE 協力企業一覧」(2026年10月時点)

ネコリパブリックが猫の殺処分削減にもたらす効果

クッションの上で丸くなって眠る黒猫

ネコリパブリックの効果は、猫の受け皿、譲渡の出口、増やさない仕組みの3つを事業収益で回す点にあり、国の殺処分数の減少を支える取り組みの一つです。

譲渡の出口をつくる:審査とトライアルで再び手放される猫を減らす

猫を保護しても、譲渡先が見つからなければ受け入れは続きません。ネコリパブリックは、保護猫カフェで来店者が猫と接する場をつくり、アンケート、面談、2週間のトライアルと譲渡後の定期確認で、猫と里親の相性を確かめてから正式譲渡します。

終生飼養を約束してもらう審査基準は、譲渡後に猫が再び行き場を失うことを防ぐための仕組みです。また、一人暮らしや高齢者には保証人か「猫生たすけあい制度」を求めており、飼い主に万一のことがあった場合の受け皿を用意しています。

国の統計で見る猫の殺処分の規模

環境省の統計では、猫の殺処分数は令和2年度の19,705匹から令和6年度の4,866匹へ減っています。年度別の数値は次のとおりです。

年度猫の引取り数猫の殺処分数
令和2年度44,79819,705
令和3年度34,80511,718
令和4年度30,4019,472
令和5年度25,2246,899
令和6年度22,0104,866

令和2年度から令和6年度で殺処分数は75.3%減((19,705−4,866)÷19,705、編集部推計)、令和6年度の引取り数に占める殺処分数の割合は22.1%(4,866÷22,010、編集部推計)です。

ただし、これは全国の数字です。ネコリパブリックは公式サイトで譲渡数などの実績を公表していないため、この減少のうち同社の寄与分は算出できません。公式サイトには2022年2月22日までに殺処分をゼロにするという目標が掲げられていますが、令和6年度も殺処分は4,866匹あり、課題は残っています。一団体の成果で測るのではなく、各団体の取り組みの積み重ねとして読むのが適切です。

参照:環境省「犬・猫の引取り及び処分の状況」(令和6年度分)

増やさない仕組み:TNRと不妊手術、企業の利益循環

殺処分を減らすには、引取りそのものを減らす入り口の対策も欠かせません。ネコリパブリックは、TNRによる地域猫活動と、不妊手術に特化した「ほごねこクリニック」(大阪熊取町は2022年5月開院)で望まれない子猫が生まれる流れを止めることを事業に組み込んでいます。

活動資金は、カフェの収益、企業サポーターの会費、商品の売上の一部が支えます。寄付だけでなく事業収益と企業の会費を組み合わせている点が、公式サイトの説明する特徴です。個人が関わるなら、里親、寄付、売上の一部が猫助けになる商品の購入のほか、企業の立場なら連携という選択肢があります。

ネコリパブリックに関するよくある質問

ネコリパブリックについて検索で多い疑問を、公式サイトの内容に沿って答えます。

Q
ネコリパブリックとは何をしている会社ですか?
A

保護猫カフェの運営を中心に、猫の里親探し、TNR、企業連携を事業として行う株式会社です。2015年8月27日に設立され、代表取締役は河瀬麻花氏です。

Q
ネコリパブリックで里親になるのに費用はかかりますか?
A

費用はかかります。医療費の寄付が約22,000〜25,000円、猫助けセットが14,300円〜、トライアル用の猫の保険が月額2,500円〜などです。最新の金額は店舗で確認してください。

Q
ペット不可の賃貸でも里親になれますか?
A

なれません。ペット不可の住宅では譲渡を受けられないと公式サイトに明記されています。賃貸の場合は、ペット飼育可と分かる契約書の写しが必要です。

Q
一人暮らしや高齢でも里親になれますか?
A

条件を満たせばなれます。保証人を立てるか、猫生たすけあい制度に加入すれば譲渡でき、65歳以上への譲渡実績もあります。

Q
ネコリパブリックへの寄付は税控除の対象ですか?
A

公式の寄付ページには税控除に関する記載がありません。企業サポーターは、希望すればNPO法人ネコリハイムの寄付証明書を発行できます。

Q
保護猫カフェに入るときの注意点はありますか?
A

透けない素材の靴下の着用が必要です。裸足やストッキングでは入場できません。

まとめ

ネコリパブリックは、保護猫カフェの収益と企業連携で、猫の受け皿、譲渡、不妊手術までを回す事業です。要点は次のとおりです。

  • 2015年8月27日設立の株式会社で、第1号店の岐阜店は2014年2月に開店しました
  • 店舗の営業時間と定休日は店舗ごとに異なるため、来店前に公式の店舗一覧で確認します
  • 里親はアンケート、面談、約2週間のトライアルを経て決まり、当日譲渡はありません
  • 譲渡には医療費の寄付や猫の保険などの費用がかかります
  • 個人は寄付、企業はHAPPY NECO CYCLEの会費で支援できます
  • 国の猫の殺処分数は令和2年度の19,705匹から令和6年度の4,866匹へ減っており、各団体の取り組みの積み重ねが背景にあります

この記事の執筆者

The Company Journal編集部

企業の取り組み・サステナビリティ・社会課題をテーマにした編集チーム。 企業や自治体の情報を編集部が一社ずつ確認し、 独自の基準で比較・整理した情報をお届けしています。