買取とSDGsの関係は?リユース事業の貢献と企業の取り組み事例

買取は、まだ使えるモノを捨てずに次の持ち主へ渡す仕組みで、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」を中心に、気候変動や雇用、まちづくりの目標にも貢献できる事業です。

環境省は2026年3月の「リユース等の促進に関するロードマップ」で、リユース市場規模を2024年の約3兆5千億円から2030年に4兆6千億円へ広げる目標を示しました。買取事業が社会で担う役割は、今後さらに大きくなります。

この記事では、買取とSDGsの関係、貢献する目標、CO2削減量の読み方、買取・リユース企業の取り組みを、各社が自社サイトで公表している情報をもとに整理します。

この記事でわかること

  • 買取がSDGsの目標12とどう結びつくのか
  • 買取が貢献する4つのSDGs目標
  • 環境省ロードマップが示すリユース市場の現状と2030年の目標
  • 企業が公表するCO2削減量の読み方
  • 事業者と利用者が今日から実践できること
  • 買取・リユース企業5社の事例と、6社の環境・SDGsの取り組み

買取とSDGsの基本的な関係

SDGsと買取事業の基本的な関係性

買取は使えるモノを廃棄せずに再流通させる事業で、SDGs目標12のターゲット12.5が求める廃棄物の削減に直結します。

SDGsは、2015年9月の国連持続可能な開発サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に盛り込まれた、2030年までの国際目標です。17の目標のうち、買取がもっとも深く関わるのが目標12「つくる責任 つかう責任」です。

目標12のターゲット12.5は、2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用、再利用によって、廃棄物の発生を大幅に減らすことを掲げています。買取は、このうち再利用(リユース)を事業として担う仕組みです。製品を廃棄せずに買い取り、清掃や点検を経て再販することで、廃棄物の発生そのものを減らします。

参照:国連広報センター「2030アジェンダ」(2026年10月時点)、国連経済社会局「Goal 12」(2026年10月時点)

リユースとリサイクルの違い:3Rで買取が担う役割

リユースは製品をそのまま再び使うこと、リサイクルは素材に戻して資源として使うことです。買取は、この両方につながる入り口になります。

環境省は、リユースを、一度利用した製品をそのままの形で、または製品の部品をそのまま再使用することと説明しています。3R(リデュース、リユース、リサイクル)の中では、発生抑制であるリデュースに次いで優先順位の高い取り組みとされています。

項目リユースリサイクル
製品の扱い製品や部品をそのままの形で再び使う素材に戻して、原材料として使う
買取での具体例家具、家電、衣類などを点検・清掃して再販する再販が難しい物を素材ごとに分別して、再資源化の流れに乗せる

買い取った品物は、まず再販できるかどうかを見極めます。使える物は次の持ち主へ渡り(リユース)、再販が難しい物は素材ごとに分別されて再資源化へ進みます(リサイクル)。リユースを先に検討し、難しいときにリサイクルへ回す順番が、資源を長く使うために合理的です。

参照:環境省「環境再生・資源循環(リユース)」(2026年10月時点)

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買取事業が創出する環境・社会・経済の三方良し

買取事業は、環境、社会、経済の三つの価値を同時に生み出す点に特徴があります。

環境面では、廃棄物を減らし、新品の製造に使う資源とエネルギーの消費を抑えることにつながります。

社会面では、売る人は不要になった品物を現金に換えられ、買う人はリユース品を新品より手頃な価格で入手できます。店舗や物流の現場では雇用も生まれます。

経済面では、買取と再販を組み合わせたリユース業が、限られた資源を繰り返し使う循環型の産業として育っています。

買取が貢献する主要なSDGs目標

買取が貢献する主要なSDGs目標

買取が貢献する主なSDGs目標は12、13、8、11の4つです。中心は目標12で、残りは波及的に貢献する目標です。

一つの事業が複数の目標に同時に関わる点は、リユースの大きな特徴です。ここでは、4つの目標ごとに買取事業の関わり方を整理します。企業が自社の取り組みをSDGsに結びつけて説明するときの出発点にもなります。

SDGs12「つくる責任つかう責任」との直接的な関連

SDGs12は、買取事業ともっとも強く結びついている目標です。買取は製品の寿命を延ばすことで、作る側にも使う側にも責任を促します。

買い取った品物は、動作確認や清掃を経て再販されます。廃棄されるはずだった製品が、新たな価値を持って市場に戻ることが、目標12の実践そのものです。

また、「不要になっても売れる」という選択肢があると、購入の段階から長く使うことを考える人が増えます。使い捨てを前提にした消費から、長く使う消費への転換を後押しする効果があります。

目標13「気候変動に具体的な対策を」への貢献

買取によるリユースは、新品を作る工程で出る温室効果ガスを減らす手段として、企業が数値で示し始めています。

新品の製造には、原材料の調達、加工、輸送といった工程があり、それぞれでエネルギーが使われます。リユース品が新品の購入を置き換えれば、その分の製造に伴う排出を避けられるという考え方が、削減貢献量の基本です。

店舗のLED照明化など、事業運営そのもので排出を減らす企業もあります。リユースによる削減と、事業運営での削減は、別々に評価する必要があります。数値の読み方は、このあとの章で解説します。

目標8「働きがいも経済成長も」と雇用創出

買取・再販の現場は、査定、清掃、検品、物流、接客など多様な仕事で成り立っており、地域に雇用を生みます。

専門知識が求められる査定の仕事もあれば、未経験から始められる仕事もあるため、さまざまな人に働く機会を提供できます。

環境に貢献しながら働ける仕事として、若い世代や環境意識の高い人にとっての魅力にもなっています。持続可能な経済成長を支える産業として、役割が期待されています。

目標11「住み続けられるまちづくり」と地域貢献

買取事業は、地域で出る不用品を地域で循環させることで、住み続けられるまちづくりを支えます。

地域で不要になった品が地域で再び使われれば、資源や資金が地域内で回りやすくなります。身近な店舗は、不用品の手放し方を相談できる場所にもなります。

近年は、自治体とリユース事業者が連携協定を結んで、リユースを広げる動きも出ています。協働する自治体数の現状は、次の章で整理します。

リユース市場の現在地:環境省ロードマップが示す2030年の目標

環境省は2026年3月のロードマップで、リユース市場規模を2030年に4兆6千億円とする目標を掲げています。

環境省の調査では、国内のリユース市場規模(一般消費者の最終需要ベース)は2024年に3兆4,986億円で、年々増加しています。ロードマップは、2030年に向けて、市場規模、協働する自治体数、生活者の実施率の3つの指標に目標を置きました。

指標現状値(2024年)2030年までの目標
リユース市場規模約3兆5千億円4兆6千億円(32%増)
リユース業者等と協働取組を行う自治体数約300自治体約600自治体(倍増)
生活者のリユース実施率40.8%50%

生活者のリユース実施率は、過去1年間にリユース品の購入、または不要品の売却・引渡しを行った人の割合です。環境省の令和6年度の調査では40.8%で、生活者の約6割はリユースを実施していません。伸びしろの大きい分野だといえます。

2024年末の古物営業許可件数は約57.2万件で、前年から約4万件増えました。古物の買取りを業として行う事業者が増えていることがうかがえます。ただし、この件数には個人も含まれます。

ロードマップは、環境負荷の低減に資する取り組みを実施する優良なリユース業者が評価される、安全・安心な市場の形成も将来像に掲げています。買取業者を選ぶときに、環境への取り組みを公表しているかを見る意味は、今後さらに大きくなります。

参照:環境省「リユース等の促進に関するロードマップ」(令和8年3月)

買取によるCO2削減量の読み方:公表値を比べるときの注意点

買取によるCO2削減量は、企業ごとに対象品目や算定式が違います。数値だけを比べず、算定条件まで確認することが大切です。

リユース企業の多くは、事業で生まれた削減効果を「CO2削減貢献量」などの名前で公表しています。これは、リユース品が新品の購入を置き換えたと仮定して、新品を作らずに済んだ分の排出量を推計した値です。事業所の電気やガソリンの使用で実際に出た排出量とは、別の指標です。

確認すること見るポイント理由
対象品目本、衣料品、家電など、どの商品を対象にしているか対象が広いほど、数値は大きくなりやすいため
算定式新品製造の抑制分だけか、廃棄の回避分も含むか、輸送や廃棄時の排出を差し引くか差し引く項目が違うと、同じ販売量でも数値が変わるため
集計期間と対象会社決算期か年度か、グループ全体か主要な子会社だけか期間や範囲が違う数値は、横並びにできないため
排出係数の出所環境省などの公的な資料か、自社の試算か根拠が公開されているほど、検証しやすいため

事業運営そのものの排出量(Scope1、Scope2)と、リユースによる削減貢献量は、別の数字です。両方を公表している企業は、事業の環境負荷と、事業が生む効果を分けて示しており、透明性が高いといえます。

数字の大小だけで企業の優劣を判断しないことも重要です。このあとの事例の章では、ブックオフグループとトレジャー・ファクトリーが公表する数値を、算定条件とあわせて紹介します。

買取事業者がSDGsを推進するための実践的なアプローチ

買取事業者がSDGsを推進するための実践的なアプローチ

買取事業者は、買取から再販までの流れを目標に結びつけて文書化し、数値で測り、公表することで、SDGsへの貢献を示せます。

取り組みは、大きな設備投資がなくても、日々の業務の見直しから始められます。大切なのは、自社の事業とSDGsの目標を結びつけ、改善を続けることです。

中古品の買取・再販フローの明文化と目標との紐付け

まず自社の買取から再販までのフローを整理し、それがSDGsのどの目標やターゲットに貢献するかを明文化します。

  1. 買取の受付
  2. 製品の査定
  3. 清掃・メンテナンス・品質チェック
  4. 再販、または素材ごとの分別
  5. リサイクル業者への引き渡し

それぞれの工程が、廃棄物の削減(目標12)、雇用(目標8)、地域での循環(目標11)のどれに関わるかを示します。従業員が自分たちの仕事の社会的な意味を理解することは、動機づけにも、取引先への説明にも役立ちます。

あわせて、買取点数、再販率、リユース率、CO2削減貢献量などの指標を決め、定期的に実績を評価します。数値を公表するときは、算定式と対象、期間も併記します。

オペレーション改善による環境負荷低減

オペレーションの見直しは、比較的低いコストで始められ、業務の効率化にもつながります。

買取伝票や契約書の電子化は、取り組みやすい施策の一つです。紙の使用量を減らせるうえ、保管や検索の手間も減ります。

店舗では、LED照明への切り替えや空調の運用見直しで、電力の使用を抑えられます。物流では、回収ルートの最適化や荷物をまとめた配送で、燃料の消費を抑えられます。包装には、繰り返し使える包材を選ぶ方法もあります。

売れ残り品の活用と他社連携による循環促進

国内で売れにくい品物も、販路や連携先を広げることで、廃棄を避けられる可能性があります。

自社で扱いにくい品目は、専門の買取業者やリサイクル業者と連携して引き渡すことで、適切な処理を確保できます。海外のリユース市場への展開も、有効な選択肢の一つです。輸出する際は、各国の規制や品質基準を確認し、適切な手続きを踏む必要があります。

メーカーや小売業と協力して回収の仕組みを作る動きもあります。産業全体での連携は、循環型経済を広げるうえで重要な一歩です。

情報発信と透明性の確保

SDGsへの取り組みは、実施するだけでなく、適切に発信することで価値が高まります。

公式サイトやSNSで、取り組みの内容、成果、今後の目標を定期的に伝えます。CO2削減量や廃棄物削減量などの数値を公表するときは、算定式、対象、期間を併記することが、信頼性を高める条件です。

店舗に、買取がもたらす環境メリットを説明するポスターを掲示したり、買取時に利用者へ説明したりする方法も効果的です。環境マネジメントの国際規格であるISO14001など、第三者の認証を取得すれば、取り組みの信頼性をさらに示せます。

消費者・法人がSDGsに貢献する買取活用のポイント

消費者・法人がSDGsに貢献する買取活用のポイント

買取を使う側は、環境への取り組みを公表する業者を選び、品物を良い状態で早めに手放すことでSDGsに貢献できます。

買取の利用は、不要な品物を処分する手段であると同時に、持続可能な社会に参加する行動でもあります。業者選びと品物の扱い方で、貢献の大きさは変わります。

環境配慮を実践している買取業者の選び方

買取業者を選ぶときは、査定額だけでなく、環境への取り組みを確認することが大切です。

確認すること見る場所わかること
環境方針・サステナビリティの公開公式サイトのサステナビリティのページ取り組みの方針と体制
削減貢献量などの数値の公表同ページ、統合報告書など効果の見える化と、算定条件の開示
買い取った品物の行き先の説明取り組みを紹介するページ再販、再資源化の流れ
古物営業法に基づく表示店舗や公式サイトの表示事業者としての基本情報

複数の業者を比べるときは、買取価格に加えて、環境への取り組みの公表状況も判断材料にしてください。多少の価格差があっても、取り組みを確認できる業者を選ぶことが、社会全体への貢献度を高めます。

近隣の店舗に持ち込める場合は、配送に伴う輸送を避けられ、地域内での循環にもつながります。

関連記事:SDGsネイティブとは?特徴・価値観・企業が押さえるべき対応策を徹底解説

製品を良好な状態で保つことの重要性

買取による環境貢献を大きくするには、製品を日頃から良い状態で保つことが重要です。

家電なら定期的な清掃、家具なら傷や汚れを防ぐ工夫など、日常のケアが製品の価値を保ちます。取扱説明書、保証書、付属品を保管しておくと、査定もスムーズです。

使わなくなった時点で、できるだけ早く買取に出すことも大切です。製品は時間とともに価値が下がりやすく、早く手放すほど、良い状態で次の利用者へ引き継げます。

法人における不用品買取の戦略的活用

オフィス家具やOA機器などの更新時に、廃棄ではなく買取を選ぶと、環境負荷の低減と資産の有効活用を両立できます。

法人向けの買取では、大量の製品を一括で査定・引き取りできる業者があります。パソコンなど情報を含む機器は、データ消去に対応しているかを事前に確認してください。

年次報告書やサステナビリティレポートに、買取による廃棄物削減量などを記載すれば、取り組みを具体的に示せます。記載するときは、数値の算定方法も添えると、読み手が検証しやすくなります。

関連記事:企業の社会的責任(CSR)とは?意味・具体例・取り組み方をわかりやすく解説

買取事業のSDGs事例:企業が公表している取り組み

業種別のSDGs買取事例と具体的な取り組み

ここで紹介する5つの事例は、いずれも各社が自社サイトで公表している取り組みです。数値は公表のとおりに記載しています。

事例は、取り組んだ企業自身の公式ページを一次情報としています。成果の数値は、各社が公表した算定条件のもとでの値です。

総合不用品買取:パワーセラーの取り組み

パワーセラーは、家具や家電の出張買取、不用品回収、リサイクルショップの運営を行う事業者です。

回収した不用品のうち、状態の良い家具や家電は、自社のリサイクルショップ、業者間取引、インターネットで再販しています。国内で売れない物でも使える物は、途上国へのコンテナ輸出や寄付につなげています。再利用が難しい物は、素材ごとに分別して資源リサイクル業者へ持ち込んでいます。

回収した不用品の約80〜90%をリユース・リサイクルしていると公表しています。

参照:不用品回収のパワーセラー|買取(2026年10月時点)、不用品回収のパワーセラー|回収(2026年10月時点)

関連記事:ナカダイを解説|分別・買取・MRCの仕組みと資源循環への効果

地域の買取店舗:買取大吉ビバモール蕨錦町店の取り組み

買取専門店大吉ビバモール蕨錦町店は、ブランド品や貴金属などを幅広く買い取る買取店です。

店舗のお知らせで、不要になった衣類を買取に出すことは、資源の無駄遣いを減らして環境への負担を軽くする、実践しやすい環境保護活動の一つだと説明しています。再販できる服は再び市場へ、再販が難しい服は繊維を別の製品の原材料にするなどの流れも紹介しています。

参照:子ども服からレディース、メンズまで買取!あなたの不要な服を高額で売る方法|買取大吉 ビバモール蕨錦町店(2026年10月時点)

本・CD・衣料品の買取:ブックオフグループの取り組み

ブックオフグループは、本、CD、DVD、ゲームソフト、衣料品などを買い取り、販売するリユースチェーンで、自社を日本最大のリユースチェーンと位置づけています。

国内の店舗で売れ残った衣料品は、夏物をマレーシア、冬物をカザフスタンで展開するリユースショップ「Jalan Jalan Japan」で販売しています。CD・DVDは素材別に分別し、再生プラスチック資材「CDプラ」として販売しています。企業や団体の不要品を回収するサービスでは、約60%をリユース品として再活用できたと公表しています。

国内リユース事業のCO2排出削減貢献量は、2026年5月期(2025年6月1日〜2026年5月31日)で542,243 t-CO2でした。算定対象は、主要な事業会社であるブックオフコーポレーション株式会社です。衣料品の算定式は、販売による廃棄削減効果と新品製造抑制効果の合計から、海外輸送時と販売後に廃棄される際のCO2排出量を差し引く形です。

対象商品CO2排出削減貢献量(2026年5月期、t-CO2)
本45,549
CD・DVD・ゲームソフト13,217
衣料品483,477
計542,243

同じ期間の国内ブックオフチェーンの年間売買点数は、買取が約4億936万点、販売が約2億7,999万点です。

参照:ブックオフグループ「環境への取り組み」(2026年10月時点)

衣料品・家電・家具の買取:トレジャー・ファクトリーの取り組み

トレジャー・ファクトリーは、リユース事業を核に、総合リユースショップなどを展開する企業です。

リユース事業を通じて、2026年2月期に年間約5万トンのCO2削減に相当するモノの循環を生み出したと公表しています。家電4品目(洗濯機、冷蔵庫、テレビ、エアコン)と家具は環境省の『平成22年度 使用済製品等リユース促進研究会報告書』から、衣料品は環境省の『3R見える化ツール』から算定しています。

品目2024年2月期(トン)2025年2月期(トン)2026年2月期(トン)
家電4品目17,71918,05820,195
衣料品22,13424,74627,881
家具3,1143,0383,062
主要カテゴリ小計42,96745,84251,138

リユースによる削減相当とは別に、事業運営によるCO2排出量も公表しています。国内店舗とオフィスを対象にした2026年の集計は、Scope1が311トン、Scope2が7,291トンで、合計7,602トンです。店舗ではLED照明の導入も進めています。

なお、ブックオフグループと数値を単純に比べることはできません。ブックオフグループは本、CD・DVD・ゲームソフト、衣料品を自社の算定式で、トレジャー・ファクトリーは家電4品目、衣料品、家具を環境省の資料をもとに算定しており、対象品目も算定式も異なります。

参照:トレジャー・ファクトリー「サステナビリティ」(2026年10月時点)

着物・衣類の買取:バイセルテクノロジーズの取り組み

バイセルテクノロジーズは、出張買取と店舗買取を中心に、リユース事業を展開する企業です。

年間約100万枚以上の着物を買い取る中で、着用目的での販売が難しい状態の着物は素材として流通させ、ワンピースや小物、インテリア用品などへ加工していると公表しています。着物文化の継承のため、団体や企業へリユース着物を無償提供する取り組みも行っています。

子会社のBuySell Linkは2021年3月に特例子会社として認定され、買取商品の管理・メンテナンスを中心に、障がいのある社員が働いていると公表しています。

参照:BuySell Technologies「サステナビリティ」(2026年10月時点)

買取・リユースでSDGsに取り組む企業6社の公表内容

買取・リユースを手がける6社を、各社の公式サイトで確認できた環境・SDGsの取り組みをもとに、五十音順で紹介します。

掲載順は会社名の五十音順で、順位や優劣を示すものではありません。内容は2026年10月時点で各社の公式サイトに掲載されている情報に限っています。

会社名事業の軸(公式サイトの記載)環境・SDGsの取り組み(公式サイトの記載)
コメ兵ホールディングスビジョンに「リレーユースを思想から文化にする」を掲げる環境方針を定め、仕入から販売までの全過程で環境に配慮
ソフマップ1984年から中古パソコンを扱い、買取、商品化、販売を行う買取品の出荷に、繰り返し使える通箱を導入
トレジャー・ファクトリー総合リユースと専門リユースの13業態を展開CO2削減相当を品目別に公表
ハードオフコーポレーション全国と海外でリユースショップを展開サステナブルセンターで分別し、再資源化
バイセルテクノロジーズ出張買取と店舗買取を主軸に展開着物のアップサイクルと無償提供
ブックオフグループ本やCD、衣料品などのリユースチェーン自治体との協定や、リユースを広げる活動を公表

コメ兵ホールディングス

コメ兵ホールディングスは、「リレーユース」をビジョンに掲げるリユース企業グループです。

環境方針では、仕入、流通、メンテナンス、販売と、商品がお客さまの手に渡るまでのすべての過程で、環境に配慮した事業活動を進めるとしています。

真贋判定やメンテナンスなど、モノの価値を高める工程を大切にしている点が特徴です。

参照:コメ兵ホールディングス「サスティナビリティ」(2026年10月時点)、コメ兵ホールディングス「環境方針・体制」(2026年10月時点)

ソフマップ

ソフマップは、1984年から中古パソコンの販売を手がけ、買取、商品化、販売まで行う企業です。

買取価格の調査、専門スタッフによる査定、ハードディスクに残った個人情報の完全消去、返品保証や使い方サポートなどを提供しています。

店舗から商品化センターへの納品に、繰り返し使える通箱を2017年から導入し、気泡緩衝材などの包材を減らしている点が特徴です。

参照:ソフマップ「環境」(2026年10月時点)

トレジャー・ファクトリー

トレジャー・ファクトリーは、リユースを軸に、総合リユースと専門リユースの13の業態を展開する企業です。

店頭買取、出張買取、宅配買取、引越買取、法人仕入、オークション仕入など多様な仕入チャネルを持ち、関東と関西に複数の物流センターを構えています。

リユース事業で生まれるCO2削減相当を、家電、衣料品、家具の品目別に公表している点が特徴です。

参照:トレジャー・ファクトリー「3分でわかるトレファク」(2026年10月時点)

ハードオフコーポレーション

ハードオフコーポレーションは、新品販売からリユース事業へ転換し、フランチャイズ加盟企業とともに全国でリユースショップを展開する企業です。

ご不要品の買取・販売を行うリユースショップを日本全国と海外で展開し、サステナブルセンターでは、商品として販売が難しい物を細かく分別して再資源化につなげています。

デポジット式のリユースカップの運営をエコロジースポンサーとして支え、年間30tのCO2削減効果があると公表している点が特徴です。

参照:ハードオフグループ「会社情報」(2026年10月時点)、ハードオフグループ「サステナビリティ」(2026年10月時点)

バイセルテクノロジーズ

バイセルテクノロジーズは、出張買取事業と店舗買取事業を主軸に、買取サービスを提供する企業です。

出張買取を中心に、店舗買取や宅配買取などさまざまな買取方法に対応しています。店舗買取事業は、駅ビルや商業施設を中心に全国へ出店を拡大しています。

出張買取事業は、リユース業界でもトップクラスの査定件数を誇ると公表している点が特徴です。

参照:BuySell Technologies「事業紹介」(2026年10月時点)

ブックオフグループ

ブックオフグループは、本やCD、DVD、ゲームソフト、衣料品などの買取・販売を行う、国内のリユースチェーンです。

サステナビリティのページでは、自治体との循環型社会に関する協定、「8月8日リユースの日」に関する取り組み、コンビニエンスストアでの買取や回収ボックスの設置などを公表しています。

宮城県仙台市や秋田県能代市と、循環型社会の推進に関する協定や連携協定を結んでいる点が特徴です。

参照:ブックオフグループ「サステナビリティ」(2026年10月時点)

よくある質問

買取やリユースとSDGsについて、検索で多く調べられている疑問に、最初の一文で結論を示してお答えします。

Q
リユースはSDGsの何番の目標にあたりますか?
A

リユースがもっとも深く関わるのは、目標12「つくる責任 つかう責任」です。ターゲット12.5が掲げる、廃棄物の発生防止、削減、再生利用、再利用による廃棄物の大幅な削減に、リユースが直接つながります。あわせて、気候変動の目標13、雇用の目標8、まちづくりの目標11にも関わります。

Q
リユースとは何ですか?
A

リユースとは、一度利用した製品を、そのままの形で、または部品をそのまま再使用することです。環境省は、3Rの中で発生抑制(リデュース)に次いで優先順位の高い取り組みと位置づけています。

Q
リユースとリサイクルの違いは何ですか?
A

違いは、製品の形を保つかどうかです。リユースは製品や部品をそのままの形で再び使い、リサイクルは素材に戻して原材料として使います。買取では、再販できる物をリユースし、再販が難しい物を素材ごとに分別して再資源化へ回します。

Q
買取・リユース企業はSDGsにどんな取り組みをしていますか?
A

企業によって取り組みは異なります。たとえば、ソフマップは繰り返し使える通箱を買取品の出荷に導入し、ハードオフは売りにくい物を分別して再資源化するサステナブルセンターを設けています。バイセルテクノロジーズは、着物を素材として加工する取り組みを公表しています。

Q
ブックオフはSDGsにどう取り組んでいますか?
A

ブックオフグループは、リユース事業を軸に、複数の取り組みを公表しています。国内リユース事業のCO2排出削減貢献量は、2026年5月期で542,243 t-CO2です。CD・DVDから再生プラスチック資材「CDプラ」を作る取り組みや、自治体との協定締結もあります。

まとめ

まとめ

買取は廃棄を減らすリユースの担い手で、目標12を軸に複数のSDGsへ貢献します。確認できる形で実践しましょう。

  • 買取は、まだ使えるモノを廃棄せずに再流通させる事業で、SDGs目標12のターゲット12.5に直接つながります。
  • 買取は、目標12に加えて、目標13、8、11にも波及的に貢献します。
  • 環境省のロードマップは、リユース市場規模を2024年の約3兆5千億円から2030年に4兆6千億円へ広げる目標を掲げています。
  • CO2削減貢献量は、企業ごとに対象品目や算定式が違うため、数値だけを比べず、算定条件まで確認しましょう。
  • 業者を選ぶときは、査定額に加えて、環境方針や削減貢献量の公表状況を確認することが大切です。

この記事の執筆者

The Company Journal編集部

企業の取り組み・サステナビリティ・社会課題をテーマにした編集チーム。 企業や自治体の情報を編集部が一社ずつ確認し、 独自の基準で比較・整理した情報をお届けしています。