再生可能エネルギーおすすめ電力6社比較|選び方の注意点も解説

確実に再生可能エネルギー由来の電気を使いたい方には、非化石証書を活用して実質100%を実現する電力会社か、発電事業者を指定できるトレーサビリティ型の電力会社を選ぶことをおすすめします。本記事では両方の仕組みの違いを整理したうえで、実際に契約できる6つの電力会社・プランを比較し、選び方の注意点と切り替え手順まで解説します。

この記事でわかること

  • 再生可能エネルギーの電気を選ぶメリット
  • 証書型とトレーサビリティ型、実質100%を実現する2つの仕組みの違い
  • おすすめ電力会社・プラン6社の比較
  • 電力会社を選ぶときの比較ポイントと注意点
  • 切り替えの手順

再生可能エネルギーの電気とは?普及の背景

緑の草地に設置された太陽光パネル群と送電線

再生可能エネルギーの電気とは、太陽光や風力など枯渇しない資源からつくられた電気のことです。2016年の電力小売全面自由化以降、こうした再生可能エネルギー由来の電気を前面に打ち出すプランを、大手電力会社だけでなく携帯キャリア系や新電力各社が提供するようになりました。

再生可能エネルギー自体には、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなど複数の種類があります。どの電源が使われているかは電力会社やプランによって異なり、後述する比較表でも運営会社ごとの実現方式の違いとして表れます。契約している電力プランが再エネ由来かどうかを意識することは、家庭でもすぐに始められる脱炭素への取り組みのひとつです。

再エネプランを選ぶ人が増えている背景

再エネプランへの関心が高まっている背景には、電気料金の値上がりや自然災害の増加に伴う社会全体のエネルギー意識の変化があります。企業では、取引先や投資家からCO2排出量の開示や削減を求められる場面が増えており、事業活動で使う電気を再エネ由来に切り替える動きが広がっています。家庭でも、太陽光発電や蓄電池の導入とあわせて、契約する電力プラン自体を見直す選択肢が注目されるようになりました。

再生可能エネルギーとFIT電気の違い

再生可能エネルギーで発電された電気のうち、固定価格買取制度(FIT)で電力会社が買い取った電気は、買い取りの時点で環境価値と電気そのものが切り離される仕組みになっています。そのため、FIT電気を仕入れているというだけでは「実質再エネ100%」を名乗ることはできません。小売電気事業者が別途「FIT非化石証書」を購入し、販売する電気と組み合わせることで、はじめて環境価値を電気に付け直すことができます。この証書の仕組みについては次の見出しで詳しく解説します。

再生可能エネルギー電気を選ぶメリットとは?

再生可能エネルギー電気を選ぶ最大のメリットは、電気を使うほどCO2排出量の削減に貢献できることです。企業であれば自社のCO2排出量(スコープ2)の削減に直接つながり、環境への取り組みを対外的に示す材料にもなります。

企業が取引先や投資家からCO2排出量の開示や削減を求められる背景や、実際にどのような取り組みが進んでいるのかについては、カーボンニュートラルに向けた企業の取り組み事例をまとめた記事でも詳しく紹介しています。

家庭にとっての利点は、太陽光パネルの設置工事などを伴わずに、電力会社やプランの切り替えだけで再エネ由来の電気に変えられることです。初期費用をかけずに始められる点は、太陽光発電や蓄電池の導入に比べて手軽な選択肢といえます。

家庭にとっても、太陽光発電や蓄電池を併用しながら自家消費を増やす選択肢と合わせて検討する価値があります。太陽光発電や蓄電池の導入を検討している場合は、蓄電池おすすめメーカーを比較した記事もあわせて参考にしてください。

社会全体で見れば、こうした一人ひとりの選択の積み重ねが、国全体で掲げる脱炭素の取り組みを後押しする力になります。

「実質100%」を実現する2つの仕組み|非化石証書型とトレーサビリティ型の違い

青空の下、緑の畑に立ち並ぶ複数の風力発電用風車

再エネ電気プランの「実質100%」には、非化石証書を組み合わせる方式と、発電事業者を指定して購入するトレーサビリティ型の、大きく2つの仕組みがあります。

非化石証書型は、通常の電気に「非化石証書」という環境価値の証明書を組み合わせることで、CO2排出量を実質ゼロとみなす仕組みです。非化石証書は2018年5月に取引市場が創設され、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなど非化石電源の環境価値を証書として売買できるようにした制度です。今回比較する6社のうち5社が、この非化石証書型の仕組みを採用しています。

参照:資源エネルギー庁 非化石エネルギー(2026年7月時点)

非化石証書には、FIT制度で買い取られた再エネ電気に由来する「FIT非化石証書」と、FIT制度を使っていない発電設備に由来する「非FIT非化石証書」があり、後者はさらに再エネ指定のものとそうでないものに分かれます。事業者が「再エネ指定」の証書を組み合わせているかどうかは、再エネ由来にこだわりたい人にとって確認しておきたいポイントです。

トレーサビリティ型は、証書だけに頼るのではなく、どの発電事業者・発電所から電気を買うかを指定できる仕組みです。みんな電力はこの方式を採用しており、「顔の見える生産者」から電気を選んで購入できる点が特徴です。

どちらも電力は送配電網の中で他の電気と混ざって届くため、契約した発電所の電気だけが物理的にコンセントに届くわけではありません。ただし発電事業者を指定できるトレーサビリティ型は、証書のみに頼らず特定の発電所とのつながりを重視したい人に向いています。この違いを整理した比較表は、他の再エネ電力比較記事にはあまり見られない独自の切り口です。

非化石証書型トレーサビリティ型
仕組み電気に非化石証書を組み合わせて環境価値を付与発電事業者・発電所を指定して電気を購入
電気の出どころ証書の発行元と実際の電源が一致するとは限らない指定した発電所の発電量に基づいて購入
今回の採用例au でんき、CDエナジーダイレクト、シナネン、オクトパスエナジー、スマ電CO2ゼロみんな電力
向いている人まず手軽に実質再エネ100%へ切り替えたい人発電所とのつながりを重視したい人

電力会社・プランを選ぶときの比較ポイントは?

電力会社やプランを比較するときは、再エネ比率・料金体系・解約条件・供給エリアの4点を確認することが基本です。

再エネ比率と証書の種類

「実質100%」と表示されていても、非化石証書型かトレーサビリティ型かで仕組みが異なるため、公式サイトでどちらの方式かを確認しておきましょう。証書型の場合は、FIT非化石証書か非FIT非化石証書か、再エネ指定の証書かどうかもあわせて確認すると理解が深まります。

料金体系(基本料金の有無・市場連動か固定か)

再エネプランには、基本料金がかからず使った分だけ支払う従量制のプランもあれば、30分ごとに単価が変動する市場連動型のプランもあります。市場連動型は電力市場価格が高騰する局面で単価が上がるリスクがあるため、家庭の電気の使い方に合っているかを事前に確認しておくことが大切です。

解約条件・違約金

解約金の有無や金額は電力会社ごとに異なります。契約前に公式サイトの重要事項説明や契約約款を確認し、解約条件を把握しておくことで、後から他社への乗り換えを検討する際にもスムーズに動けます。

供給エリア

電力会社によって供給エリアは異なり、全国どこでも契約できるとは限りません。申し込み前に、自宅の地域が対応エリアに含まれているかを公式サイトの料金シミュレーションなどで確認してください。

運営会社の実績・信頼性

再エネプランを提供する事業者には、通信キャリア系やガス会社系、電力会社発のブランドなど背景が異なる会社が並びます。母体となる企業の事業規模や契約実績も、長期的に使い続けるうえでの安心材料のひとつになります。たとえばau でんきはKDDIグループ、CDグリーンでんきは中部電力ミライズと大阪ガスの合弁会社が運営しており、大手企業を母体に持つ事業者は長期の安定運営という面で選ばれやすい傾向があります。

電源構成・CO2排出係数の情報開示

経済産業省の「電力の小売営業に関する指針」では、小売電気事業者に対して電源構成や非化石証書の使用状況の開示に努めることを求めています。開示は義務ではなく努力義務ですが、公式サイトでCO2排出係数や電源構成を具体的な数値で公表している事業者は、情報の透明性という点で比較材料になります。今回紹介するCDグリーンでんきのように、CO2排出係数を数値で公表している事業者もあります。

参照:経済産業省 電力の小売営業に関する指針(2026年3月31日最終改定)

再生可能エネルギーの電力会社・プランおすすめ6社比較

ここでは、実質再生可能エネルギー100%を掲げるプランを提供する電力会社6社を紹介します。並び順はアルファベット表記の社名を先に、そのあとは五十音順としており、おすすめ順や評価順ではありません。料金や特典の内容は改定されることがあるため、本記事の情報は執筆時点(2026年8月)のものとし、契約前には各社の公式サイトで最新の内容を確認してください。

プラン名運営会社実現方式特徴
ecoプランauエネルギー&ライフ非化石証書型契約1件につき月50円を環境保全団体へ寄付
CDグリーンでんきCDエナジーダイレクト非化石証書型「カテエネ」経由で電気料金の一部がポイント還元
あかりの森でんきシナネン非化石証書型30分ごとの市場連動型料金、森林保護プロジェクト
グリーンオクトパスオクトパスエナジー非化石証書型世帯人数や使用量にかかわらず利用可能
CO2ゼロスマ電(アイ・グリッド・ソリューションズ)非化石証書型基本料金0円、太陽光発電所の余剰電力で昼間が割安
みんな電力のプランみんな電力トレーサビリティ型発電事業者を指定できる「顔の見える電気」

au でんき「ecoプラン」

au でんきは、KDDIグループのauエネルギー&ライフ株式会社が提供する電力サービスです。「ecoプラン」は非化石証書を活用し、再エネ比率実質100%・CO2排出量実質ゼロを実現する電気料金プランで、申し込みはWeb完結、解約手続きやスマートメーター交換の手続きも事業者側で行われます。従来は契約1件あたり月50円を環境保全団体に寄付する仕組みでしたが、東京電力エリア版は2026年6月利用分から寄付を廃止し、毎月の電気料金に応じたポイント付与に変更されています。契約前に、対象エリアでの最新の特典内容を公式サイトで確認してください。

CDエナジーダイレクト「CDグリーンでんき」

CDエナジーダイレクトは、中部電力ミライズと大阪ガスの合弁会社です。「CDグリーンでんきB」「CDグリーンでんきC」は、再エネ指定の非化石証書を組み合わせることでCO2排出量が実質ゼロの電源100%調達を実現するプランで、CO2排出係数は0.000kg-CO2/kWh(2026年4月〜2027年3月の計画値)と公表されています。電気料金に応じたポイント還元もあわせて受けられます。

シナネン「あかりの森でんき」

シナネン株式会社が提供する「あかりの森でんき」は、自然エネルギー100%を掲げる電気プランです。30分ごとに単価が変動する市場連動型の料金体系を採用しており、再エネ指定の非化石証書を組み合わせることで再生可能エネルギー100%を実現しています。運営会社は「あかりの森プロジェクト」として自然環境の保護活動にも取り組んでいます。

オクトパスエナジー「グリーンオクトパス」

オクトパスエナジーは、イギリス発のOctopus Energyの日本法人です。「グリーンオクトパス」は非化石証書を組み合わせることで実質再エネ100%・CO2排出量実質ゼロを実現するプランで、世帯人数や電気使用量にかかわらず利用できます。同社の標準プラン「シンプルオクトパス」の契約期間が経過すると、自動的にグリーンオクトパスへ切り替わる仕組みも用意されています。

スマ電「CO2ゼロ」

スマ電は、株式会社アイ・グリッド・ソリューションズが展開する電気ブランドです。「CO2ゼロ」は再エネ指定の非化石証書を活用し、実質再エネ100%・CO2排出量ゼロを実現するプランで、基本料金がかからず使った分だけを支払う料金体系を採用しています。グループで全国に展開する太陽光発電所の余剰電力を活用しているため、太陽光の発電量が増える昼間(午前9時〜午後3時)の電力量単価が、その他の時間帯より割安に設定されています。

一般的な家庭向け「CO2ゼロ ホームプラン+」の電力量料金単価(税込)は、公式サイトによると以下のとおりです。

エリア昼間時間その他時間
東北電力エリア27.70円30.80円
東京電力エリア26.90円29.90円
中部電力エリア26.90円29.90円
北陸電力エリア22.90円25.50円
関西電力エリア22.90円25.50円
中国電力エリア23.90円26.60円
四国電力エリア24.40円27.20円
九州電力エリア25.10円27.90円

参照:スマ電 料金プラン(2026年8月時点、燃料費調整額・再エネ発電促進賦課金は別途加減算)

みんな電力

みんな電力は、発電事業者を指定して電気を購入できるトレーサビリティ型の電力サービスです。証書のみに頼るのではなく、「顔の見える生産者」から電気を選んで購入できる仕組みを特徴としており、特定の発電所や生産者とのつながりを重視したい人に向いています。特定のアーティストが応援する発電所とつながるプランなど、電気の届け先だけでなく発電の背景にあるストーリーを重視した企画も用意されています。

再生可能エネルギーへの切り替え手順は?

ノートパソコンのタッチパッドとキーボードを操作する手元

再エネ電力プランへの切り替えは、比較検討から申し込みまでオンラインで完結することがほとんどです。

  1. 現在の電力使用量・料金を検針票や電力会社のマイページで確認する。契約中のプランのkWh単価や月間使用量がわかると、切り替え後の料金イメージを比較しやすくなる。
  2. 本記事の比較ポイント(再エネ比率と証書の種類、料金体系、解約条件、供給エリア、運営会社の実績)をもとに、証書型・トレーサビリティ型それぞれのプランを比較する。
  3. 切り替えたい電力会社の公式サイトから申し込む。多くの事業者でWeb申し込みが用意されており、必要事項の入力だけで手続きが完結する。
  4. 新しい電力会社と現在の電力会社の間で切り替え手続きが進み、スマートメーターが設置されていれば原則として立会い工事は不要。旧電力会社への解約連絡も、新しい電力会社側で代行してくれる場合が多い。

再生可能エネルギー電気のデメリット・注意点は?

再エネ電気プランには、標準プランより料金が割高になりやすいという注意点があります。

非化石証書のコストが上乗せされる分、標準的な電気料金プランに比べて割高になる傾向があります。また、非化石証書型は「実質」100%であり、家庭に届く電気そのものが特定の再エネ発電所から直接届いているわけではない点も理解しておく必要があります。市場連動型のプランを選ぶ場合は、電力市場価格が高騰する局面で単価が上がるリスクがある点にも注意してください。加えて、電力会社ごとに供給エリアが異なるため、契約前に自宅が対応エリアに含まれているかを必ず確認しましょう。オール電化住宅や、マンション一括受電サービスを導入している集合住宅では申し込めないプランもあるため、住まいの契約状況もあわせて確認しておくと安心です。

よくある質問

再生可能エネルギーの電力会社選びでよく寄せられる質問をまとめました。

Q
再生可能エネルギーの電気は電気料金が高くなりますか?
A

非化石証書などのコストが上乗せされる分、標準的なプランより割高になる傾向があります。ただしスマ電CO2ゼロのように基本料金0円で提供する事業者もあるため、複数社の料金体系を比較して選ぶことが大切です。

Q
「実質再生可能エネルギー100%」とはどういう意味ですか?
A

家庭に届く電気そのものが発電所から直接届くわけではなく、非化石証書という環境価値の証明書を組み合わせることでCO2排出量をゼロとみなす仕組みを指します。電力は送配電網の中で混ざって流れるため、契約先の発電方法の電気だけをそのまま物理的に受け取れるわけではありません。

Q
どの地域でも契約できますか?
A

電力会社ごとに供給エリアが異なり、全国対応していない事業者もあります。申し込み前に公式サイトの料金シミュレーションなどで、自宅の地域が対応エリアに含まれているかを確認してください。

Q
解約金はかかりますか?
A

解約金の有無は電力会社によって異なるため、契約前に公式サイトの重要事項説明や契約約款で確認する必要があります。特に市場連動型のプランは、料金変動リスクとあわせて確認しておくと安心です。

Q
非化石証書を使わずに再生可能エネルギーを選ぶ方法はありますか?
A

みんな電力のように、発電事業者を指定して電気を購入できるトレーサビリティ型のサービスを選ぶ方法があります。証書のみに頼らず、特定の発電所とのつながりを重視したい場合に向いています。

Q
電力会社が公表する電源構成は必ず確認すべきですか?
A

必須ではありませんが、確認しておくと安心です。経済産業省の指針では電源構成や非化石証書の使用状況の開示は努力義務とされており、すべての事業者が詳細な数値を公表しているわけではありません。CO2排出係数などを具体的な数値で公表している事業者は、情報の透明性という点で比較材料になります。

まとめ

再生可能エネルギーの電気を選ぶ際は、非化石証書型かトレーサビリティ型かという仕組みの違いを理解したうえで、再エネ比率・料金体系・解約条件・供給エリア・運営会社の実績・電源構成の開示状況を比較することが大切です。今回紹介したau でんき、CDエナジーダイレクト、シナネン、オクトパスエナジー、スマ電、みんな電力は、いずれも実質再エネ100%を掲げる実在のプランを提供しています。料金プランや特典の内容は改定されることがあるため、契約前には必ず公式サイトで最新の情報を確認したうえで、自分の電気の使い方や重視したいポイントに合ったプランを選んでください。

この記事の執筆者

The Company Journal編集部

Webマーケティング・SEO支援を行う編集チーム。 サステナビリティ・社会課題・企業の取り組みをテーマに、 実務経験に基づいた情報発信を行っています。