グリーン水素とは?作り方とコストの課題、取り組む企業5社と事例

グリーン水素とは、太陽光や風力などの再生可能エネルギーで水を電気分解してつくる、製造工程でもCO2を出さない水素のことです。日本では水電解装置の大型化とコスト削減が最大の課題で、旭化成や東芝、三菱重工といった企業が実証を重ねています。

この記事では、グリーン水素の意味と作り方、グレー水素・ブルー水素との違い、コストの課題、国の支援を整理したうえで、グリーン水素に取り組む企業5社と、国内外の実証4事例を各社と公的機関の公式情報から紹介します。

この記事でわかること

  • グリーン水素の意味と、水の電気分解でつくる仕組み
  • アルカリ型・PEM型という水電解装置の2つの方式
  • グレー水素・ブルー水素との違いと、公表されているコスト目標
  • グリーン水素に取り組む企業5社の役割と特徴
  • 福島・山梨・大分・米国ユタ州の実証4事例

グリーン水素とは?再生可能エネルギーでつくるCO2を出さない水素

山を背景に風力発電の風車と太陽光パネルが並ぶ再生可能エネルギーの発電所

グリーン水素とは、再生可能エネルギー由来の電気で水を分解してつくる水素で、製造の段階でもCO2を排出しない水素です。

水素は、使うときにCO2を出さないエネルギーです。ただし、水素をどうつくるかによってCO2の排出量は変わります。グリーン水素は、電気の元になるエネルギーが再生可能エネルギーであるため、製造から利用までCO2を出さない点が特長です。このため、脱炭素の切り札として発電、輸送、産業の幅広い分野で活用が期待されています。

旭化成の解説では、水素の特長として「エネルギー源として利用してもCO2を出さない」「発電や輸送用の燃料、化学品などの産業用原料等、様々な形で利用できる」「様々な資源からつくることができる」の3点が挙げられています。つくり方によって水素の性格が変わるため、グリーン水素、ブルー水素、グレー水素といった呼び分けがあります。

参照:旭化成「Aqualyzer」(2026年10月時点)

グリーン水素の作り方|水の電気分解とアルカリ型・PEM型の違い

白衣を着た研究者がガラス器具を使って実験をしている様子

グリーン水素は、再生可能エネルギーの電気を水電解装置に流し、水を水素と酸素に分解してつくります。

この仕組みは、再生可能エネルギーの電気を水素に変えて蓄え、必要なときに使う考え方で、Power to Gas(パワー・トゥ・ガス)と呼ばれます。資源エネルギー庁の計画では、水電解装置は余剰の再生可能エネルギーを水素に変え、熱需要の脱炭素化や基礎化学品の製造にも使える装置として位置づけられています。

グリーン水素ができるまでの流れは次のとおりです。

  1. 太陽光・風力・地熱などの再生可能エネルギーで電気をつくる
  2. その電気を水電解装置に流し、水を水素と酸素に分解する
  3. できた水素を圧縮してトレーラーや配管で運ぶ、または貯蔵する
  4. 熱源・燃料・化学品の原料・燃料電池の燃料として使う

水電解装置には複数の方式があります。資源エネルギー庁の計画では、実用化に近い技術水準にあるのはアルカリ型とPEM型の2つで、SOECは研究開発の段階とされています。

方式仕組み計画に書かれた特徴国内の実証例
アルカリ型アルカリ水溶液を用いて水を電気分解する白金などの希少金属を使う必要がなく、比較的低コストでつくれ、稼働時間が長い福島県(最大出力10MW)
PEM型プロトンを移動させる固体高分子膜を用いて水を電気分解する変動する電力への柔軟性が高く、比較的コンパクト化しやすい山梨県(最大出力2.3MW)
SOEC固体酸化物形電解セルを用いて水を電気分解する電気分解で出る熱を再利用でき、エネルギー利用効率が高い。2025年時点では研究開発の段階計画では実証例の記載なし

アルカリ型水電解|大規模で長く動かす用途に向く

アルカリ型は、希少金属を使わずに済むため設備を比較的低コストにでき、大規模な水素製造に向く方式です。資源エネルギー庁の計画は、アルカリ型を「安定的かつ大規模な水素製造を得意とする」方式と位置づけています。福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)の10MW級の装置がアルカリ型で、本記事の事例でも取り上げます。

PEM型水電解|再生可能エネルギーの変動に合わせやすい

PEM型は、固体高分子膜を使うため、太陽光や風力のように出力が変動する電気に合わせて運転しやすく、装置を小さくしやすい方式です。同じ計画では、PEM型は「コンパクト化が容易で出力変動に応じた柔軟な水素製造が可能」と整理されています。国内では、PEM型の実証が山梨県で行われてきました。

参照:経済産業省 資源エネルギー庁「再エネ等由来の電力を活用した水電解による水素製造」研究開発・社会実装計画(令和7年10月2日)

グリーン水素とグレー水素・ブルー水素の違い

3つの違いは、水素をつくるときの原料とCO2の扱いにあり、グリーン水素は再生可能エネルギーと水だけでつくる点が異なります。

水素は色で呼び分けられることがあります。旭化成の解説では、グレー水素は石炭や天然ガスなどの化石資源をベースにつくる水素、ブルー水素は製造工程でCO2の排出を抑えた水素、グリーン水素は再生可能エネルギーを使い、製造工程でもCO2を排出せずにつくる水素とされています。

種類つくり方の原料・エネルギーCO2の扱い
グリーン水素再生可能エネルギーの電気で水を電気分解製造工程でもCO2を排出しない
ブルー水素化石資源をベースにつくる製造工程でCO2の排出を抑える
グレー水素石炭や天然ガスなどの化石資源をベースにつくる化石資源ベースでつくる水素

どの色を選ぶかは、脱炭素の度合いだけでなく、コストや調達のしやすさとのバランスで決まります。三菱重工は、再生可能エネルギーでつくるグリーン水素と、化石燃料にCO2回収を組み合わせたブルー水素の両方を視野に入れて、水素製造の体制を強化する方針を2020年に発表しています。

参照:三菱重工 ニュースリリース(2020年10月14日)

グリーン水素のコストと普及の課題

グリーン水素の最大の課題は、水電解装置を含む製造コストの高さで、国は装置コストの目標値を示して技術開発を支援しています。

資源エネルギー庁の計画は、水素の製造コストについて「装置コストを含め依然として高く、商用化のためには一段のコスト削減が必要不可欠」と記しています。公表されている装置コストの目標は、2030年までにアルカリ型で1kWあたり5.2万円、PEM型で6.5万円を見通せる技術の実現です。SOECは2032年までに6.8万円より下げることを見通せる技術が目標とされています。

方式設備コストの目標(1kWあたり)達成の期限
アルカリ型5.2万円2030年まで
PEM型6.5万円2030年まで
SOEC6.8万円よりも下げる2032年まで

コスト以外にも、同じ計画から読み取れる課題があります。

  • 水素の長期の需要が不確実なため、民間事業者が大規模なインフラ投資に踏み出しにくい
  • 再生可能エネルギーの十分な導入と、余剰電力などの安価な電力の活用が欠かせない
  • 水電解装置を1MPa以上の高圧で運転すると高圧ガス保安法の規制対象になり、欧州向けの装置開発を制約するおそれがある
  • 装置の大型化では、欧州などの他国企業が一部先行している

水素をつくる装置だけでなく、電気と需要を含めた全体でコストを下げることが前提です。計画はこの点について、技術開発と、再生可能エネルギーの導入や制度整備を「両輪」で進める必要があるとしています。

グリーン水素のメリットと主な使い道

青空の下にそびえる灰色の球形ガスタンクと赤い手すりの階段

グリーン水素のメリットは、使うときも作るときもCO2を出さず、再生可能エネルギーの余った電気を蓄えて活用できる点です。

グリーン水素は電気に変える、熱として使う、化学品の原料にするなど、用途が広いのが強みです。余剰の再生可能エネルギーを水素に変えて蓄え、熱や化学品の原料として活用できます。実際の使い道には次のようなものがあります。

使い道内容本記事で紹介している箇所
熱源工場のボイラなどの熱需要を、水素で脱炭素化する事例「グリーン水素パーク白州」
輸送燃料電池車や船舶用燃料電池、水素エンジン車の燃料にする事例「大分県九重町の地熱発電由来グリーン水素」
発電水素ガスタービンや燃料電池で電気をつくる企業「三菱重工」「東芝」、事例「Advanced Clean Energy Storageプロジェクト」
化学品の原料アンモニアなどの基礎化学品をつくる企業「旭化成」

一方で、資源エネルギー庁の計画は、供給コストの削減と、大規模な水素需要の創出を同時に進める必要があるとしています。使い道ごとに、グリーン水素を選ぶ理由が成り立つかを確かめることが大切です。

グリーン水素に関わる国の制度と支援

国は、水素社会推進法による低炭素水素等のサプライチェーン支援と、グリーンイノベーション基金による技術開発の両面で、グリーン水素を後押ししています。

資源エネルギー庁の計画は、GX2040ビジョンの記載を引き、社会実装に向けて水素社会推進法に基づいて低炭素水素等の大規模サプライチェーンの構築を強力に支援するとしています。国内の大規模グリーン水素の生産・供給は、余剰再生可能エネルギーからの水素製造と利用の両面で研究開発と導入支援を加速する方針です。

技術開発の面では、グリーンイノベーション基金のなかに水電解による水素製造のプロジェクトがあります。旭化成が日揮グループと共同で、大規模アルカリ水電解システムと、再生可能エネルギー由来の水素を原料としたグリーンケミカルプラントの実証に取り組んでいます。

関連記事:水素社会推進法とは?制度の仕組みと企業への影響をわかりやすく解説

関連記事:GXとは?企業事例5選|2026年義務化で何が変わるか解説

グリーン水素に取り組む企業5社

グリーン水素の分野では、水電解装置のメーカー、水素の供給事業者、実証を担う建設会社などがそれぞれの役割で取り組んでいます。

ここでは、各社の公式サイトで取り組みを確認できた企業5社を、五十音順に紹介します。順番は五十音順であり、優劣やおすすめ順を示すものではありません。掲載内容は各社の公式サイトに基づき、各社の取り組みの全体を網羅するものではありません。

企業水素分野での主な役割公式サイトで確認できる取り組みの例
旭化成水電解装置の開発・供給大型アルカリ水電解システム「Aqualyzer」。FH2Rに10MW規模のシステムを納入し運転を担う
岩谷産業水素の供給・技術研究岩谷水素技術研究所(2021年10月設立)でグリーン水素の製造技術などを開発
大林組再生可能エネルギーによる水素の製造・供給大分県九重町の地熱発電由来の水素製造と、ニュージーランドのタウポでの水素製造
東芝水素の製造から利用までの機器・システム純水素燃料電池「H2Rex」、CO2電解装置「C2One」、自立型水素燃料電池システム「H2One」
三菱重工水素・アンモニアのバリューチェーン水電解装置、水素ガスタービン、合成燃料製造装置、アンモニア輸送船などの開発

旭化成|大型アルカリ水電解システム「Aqualyzer」

旭化成は、食塩電解で培った技術をもとに、グリーン水素を製造する大型アルカリ水電解システム「Aqualyzer」を開発している化学メーカーです。

支援の範囲は、電解槽、膜、電極、制御システムをワンストップで提供することで、10MWを基本ユニットに組み合わせて大規模化する設計です。福島水素エネルギー研究フィールドに10MW規模のアルカリ水電解システムを納入し、運転を担っている実績があります。NEDOの2026年7月の成果報告資料では、FH2Rに実装した商業化モデルの通電実績が2026年5月末時点で10,000時間に達したと報告されています。同社は2026年3月に、この技術で電気化学会の2026年技術賞(棚橋賞)を受賞したと発表しています。

参照:旭化成 ニュースリリース(2026年3月19日)、NEDO成果報告会2026 発表資料 c-02(2026年7月21日)

岩谷産業|液化水素の供給と、グリーン水素の製造技術の開発

岩谷産業は、水素とLPガスを扱う企業で、1941年から水素を取り扱ってきたと自社サイトで説明しています。

支援の範囲は、水素の供給と、それを支える技術研究です。同社の「岩谷水素技術研究所」は2021年10月に設立され、水素適合性材料の評価や機器の耐久性評価に加えて、再生可能エネルギーを利用したグリーン水素の製造技術の開発に取り組んでいます。液化水素と最大135MPaの超高圧水素を扱える試験環境を持つ点が、同社の特徴として紹介されています。同社は国内唯一の液化水素サプライヤーであると、自社サイトで述べています。

参照:岩谷産業「水素技術研究所」

大林組|地熱発電由来のグリーン水素を国内外で製造

大林組は、建設会社の立場から、再生可能エネルギーを使ったグリーン水素の製造と、水素を届ける仕組みづくりに取り組んでいます。

国内では、大分県九重町で地熱発電に水素製造プラントを併設し、125kWの地熱発電電力を用いて毎時10Nm³のグリーン水素を製造し、主に九州地方の需要家に供給しています。海外では、ニュージーランドのタウポにメガワット級の地熱発電を活用した水素製造プラントを建設し、2021年3月に製造を開始、同年12月から販売を始めました。製造だけでなく、輸送や利活用まで含めたサプライチェーン全体に取り組む姿勢が特徴です。

参照:大林組「グリーン水素」用語集

東芝|水素の製造から利用までの機器・システム

東芝は、水素エネルギー事業として、水素をつくる装置から使う装置まで幅広い機器とシステムを手がけています。

同社の水素エネルギーのサイトでは、純水素燃料電池「H2Rex」、自立型水素燃料電池システム「H2One」、CO2電解装置「C2One」が紹介されています。2026年7月9日には、国内最大級とする発電容量500kWの純水素燃料電池「H2Rex」の稼働開始が発表されました。また、2025年6月24日には、年間150トンのCOを生成できるCO2電解装置「C2One」の実証運転を完了したと発表しています。福島水素エネルギー研究フィールドの事業者の一社でもあり、詳細は事例の節で紹介します。

参照:東芝「水素エネルギー」

三菱重工|水素・アンモニアのバリューチェーンを構築

三菱重工は、水素の製造から輸送、利用までをつなぐバリューチェーンの構築を掲げ、そのなかに水電解装置を位置づけています。

同社のサイトでは、再生可能エネルギーの電気で水素をつくる水電解装置、水素やアンモニアを燃料にできるガスタービン、水素を合成燃料に変える装置、水素をアンモニアにして運ぶアンモニア輸送船などの開発が紹介されています。2023年11月には、高砂製作所のGTCC実証発電設備で30%水素混焼の実証運転に成功したと発表しています。大型ガスタービン向けの燃焼器では、2022年に50%水素混焼の燃焼試験に成功したとも記されています。

参照:三菱重工「水素・アンモニア発電およびバリューチェーンの構築」

以上の5社は、装置の供給、水素の製造・供給、水素の利用機器と、グリーン水素のバリューチェーンの異なる部分を担っています。自社の課題がどこにあるかによって、相談先の候補は変わります。

グリーン水素の事例|国内外の実証4件

グリーン水素の実証は、福島の10MW級の設備から、山梨の16MW級の設備まで、国内でも大規模化が進んでいます。

ここでは、公式に公表されている4件を紹介します。数値や時期は、各ページに書かれているとおりです。

福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)|福島県浪江町

FH2Rは、NEDOと経済産業省の実証事業で整備された、再生可能エネルギー由来の水素製造施設です。2020年3月7日に福島県浪江町で開所式が開かれました。

18万m²の敷地に設置した20MWの太陽光発電の電力を使い、10MWの水素製造装置で水を電気分解します。定格運転時に毎時1,200Nm³の水素を製造し、貯蔵・供給する施設です。主催はNEDOと、事業者である東芝、東北電力、岩谷産業でした。

参照:東芝「FH2Rの開所式を開催しました」(2020年4月2日)、NEDO「再エネによる世界最大級の水素製造拠点が福島県浪江町で誕生」(2020年2月13日)

グリーン水素パーク白州|山梨県北杜市

2025年10月11日、山梨県北杜市白州町で、日本最大規模となるP2G(Power to Gas)システムが稼働を始めました。

16MWの水電解装置により年間2,200トンの水素を製造し、約16,000トンのCO2削減が可能とされています。製造した水素は2kmのパイプラインで隣のサントリー天然水南アルプス白州工場に送られ、水素ボイラの燃料として使われます。実証地は「グリーン水素パーク-白州-」と名づけられています。

参照:山梨県「hq-yamanashi News Letter 14」(2026年1月)

関連記事:オフサイトPPAとは?仕組み・メリット・導入の流れをわかりやすく解説

大分県九重町の地熱発電由来グリーン水素|大林組

大林組は、大分県玖珠郡九重町に、地熱発電と、その電力でグリーン水素をつくる実証プラントを建設しました。2021年7月18日に竣工と出荷開始を発表しています。

地熱発電能力は125kWで、グリーン水素の製造量は毎時10Nm³です。地熱発電の電力を使ったグリーン水素を複数の需要先に供給するまでの一連の流れを実証する、日本初の試みとされています。供給先には、トヨタ自動車、トヨタ自動車九州、ヤンマーパワーテクノロジーが挙げられています。

参照:大林組「地熱発電およびグリーン水素製造の実証プラントが完成」(2021年7月18日)

Advanced Clean Energy Storageプロジェクト|米国ユタ州

三菱重工グループは、ユタ州の岩塩空洞を使って再生可能エネルギー由来の水素を貯蔵する、米国のAdvanced Clean Energy Storageプロジェクトに参画しています。

同社のページでは、岩塩空洞の開発・運営会社であるChevron傘下のMagnum Development社と共同でグリーン水素ハブを開発していると説明されています。220MWの水電解装置を使い、1日あたり最大100トンの水素製造を実現するとされています。製造した水素は、インターマウンテン電力が建設を進める840MW級GTCC発電所に供給され、2025年に水素混焼率30%で運転を開始し、2045年までに水素100%での運転を目指すと記載されています。

参照:三菱重工「水素・アンモニア 実績・事例紹介」

よくある質問

グリーン水素について、検索でよく調べられている疑問に答えます。

Q
グリーン水素とは何ですか?
A

再生可能エネルギー由来の電気で水を電気分解してつくる水素です。製造の工程でもCO2を排出しない点が特長で、化石資源からつくるグレー水素とは区別されます。

Q
グリーン水素はどうやってつくりますか?
A

太陽光や風力などの電気を水電解装置に流し、水を水素と酸素に分解してつくります。水電解装置にはアルカリ型とPEM型があり、どちらも国内で実証が進んでいます。

Q
グリーン水素とブルー水素の違いは何ですか?
A

グリーン水素は再生可能エネルギーと水でつくる水素で、ブルー水素は化石資源をベースにつくり、製造工程でのCO2排出を抑えた水素です。原料とCO2の扱いが異なります。

Q
グリーン水素の課題は何ですか?
A

最大の課題は製造コストの高さです。資源エネルギー庁の計画は、2030年までにアルカリ型で1kWあたり5.2万円、PEM型で6.5万円の装置コストを見通せる技術を目標としています。

Q
グリーン水素に取り組む日本企業はどこですか?
A

旭化成、岩谷産業、大林組、東芝、三菱重工などが公式サイトで取り組みを公表しています。本記事では5社の役割と、福島・山梨・大分などの実証事例を紹介しています。

まとめ

グリーン水素は、再生可能エネルギーと水でつくる、製造工程でもCO2を出さない水素です。つくり方、コスト、制度、企業の取り組みを整理すると、次の点が要点になります。

  • グリーン水素は、再生可能エネルギーの電気で水を電気分解してつくり、水電解装置にはアルカリ型とPEM型がある
  • 化石資源をベースにするグレー水素、CO2排出を抑えたブルー水素とは、原料とCO2の扱いが異なる
  • 最大の課題はコストで、国は2030年までにアルカリ型5.2万円/kW、PEM型6.5万円/kWを見通せる技術を目標にしている
  • 国は水素社会推進法とグリーンイノベーション基金で、サプライチェーンと技術開発を支援している
  • 旭化成、岩谷産業、大林組、東芝、三菱重工が、装置・供給・利用の各分野で取り組んでいる
  • 福島のFH2R(10MW)、山梨の白州(16MW)など、国内でも大規模な実証が進んでいる

この記事の執筆者

The Company Journal編集部

企業の取り組み・サステナビリティ・社会課題をテーマにした編集チーム。 企業や自治体の情報を編集部が一社ずつ確認し、 独自の基準で比較・整理した情報をお届けしています。