クラウドファンディングおすすめ比較|代表的な5サイトの特徴と選び方をわかりやすく解説

近年、新しい商品やサービスを世に送り出す手段として「クラウドファンディング」を選ぶ個人・企業が増えています。銀行融資とは違い、共感してくれる支援者から直接資金を募ることができるため、社会課題の解決や環境配慮型プロダクトの立ち上げとも相性がよく、サステナビリティ関連のプロジェクトでも数多く活用されています。

一方で、国内には多くのクラウドファンディングサイトが存在し、それぞれ得意なジャンルや手数料、審査基準が異なります。プラットフォーム選びを誤ると、思うように支援が集まらなかったり、想定より手元に残る金額が少なくなったりすることもあるため、事前の比較検討が欠かせません。本記事では、国内で実績のある代表的なクラウドファンディングサイトを取り上げ、それぞれの特徴や向いているプロジェクトのタイプをわかりやすく解説します。これからプロジェクトを立ち上げようとしている方はもちろん、支援する側としてクラウドファンディングを利用してみたい方にも参考にしていただける内容です。

この記事でわかること

  • クラウドファンディングの基本的な種類(購入型・寄付型)
  • 代表的な国内クラウドファンディングサイト5社の特徴
  • プロジェクトの目的別に見た選び方のポイント
  • 掲載から資金受け取りまでの大まかな流れ
  • よくある質問への回答

クラウドファンディングとは?基本の仕組み

クラウドファンディングとは、インターネットを通じてプロジェクトの内容を発信し、その趣旨に共感した不特定多数の人から少額ずつ資金を集める仕組みです。大きく分けると、支援の対価としてリターン(商品やサービス)を受け取る「購入型」と、対価を求めずに社会貢献の一環として資金を提供する「寄付型」があります。ほかにも金融商品としての性質を持つ「投資型」「融資型」がありますが、本記事では個人や企業が新商品・新サービスを立ち上げる際によく使われる購入型を中心に、寄付型の代表サイトも交えて紹介します。

購入型クラウドファンディングの特徴

購入型は、支援者があらかじめ設定されたリターン(完成前の製品やサービス利用権など)と引き換えに資金を提供する仕組みです。目標金額に達した場合のみ資金を受け取れる「All or Nothing方式」と、集まった分だけ受け取れる「All In方式」のいずれかを選べるプラットフォームが多く、新商品のテストマーケティングとしても活用されています。家電やガジェット、食品、アパレル、地域の特産品開発など、幅広いジャンルのプロジェクトがこの形式で公開されています。

寄付型クラウドファンディングの特徴

寄付型は、医療費支援や災害復興、動物保護、地域活性化など、対価を目的としない社会貢献プロジェクトに向いている形態です。支援者は基本的に金銭的なリターンを求めず、活動報告などが主なお礼になります。認定NPO法人や公益法人が主体となるケースも多く見られます。

代表的なクラウドファンディングサイト5選の比較

ここでは、国内で長年運営されており実績も豊富な5つのプラットフォームを紹介します。ジャンルの幅広さや審査の厳しさ、支援者層などがそれぞれ異なるため、自分のプロジェクトに合ったサイトを見極める参考にしてください。

CAMPFIRE

CAMPFIREは、国内最大級の会員数・掲載実績を持つ購入型クラウドファンディングサイトです。テクノロジー、フード、音楽、地域活性化、ソーシャルグッドなど非常に幅広いジャンルのプロジェクトを受け入れているのが特徴で、初めてクラウドファンディングに挑戦する個人から、企業の新規事業立ち上げまで対応しています。「ふるさと納税型」のクラウドファンディングなど関連サービスも展開しており、地域課題解決に取り組む団体からの利用も目立ちます。

掲載ジャンルの制約が少ないぶん、支援者の目に留まるかどうかは実行者自身の情報発信力に左右されやすいという側面もあります。SNSでの発信や既存のファンコミュニティを持つ実行者であれば、その強みを最大限に活かせるプラットフォームといえるでしょう。初めてクラウドファンディングに挑戦する方向けのサポート体制や、社内起業・地域プロジェクト向けの特化ページも用意されています。

参照:CAMPFIRE公式サイト

Makuake

Makuakeは「アタラシイものや体験の応援購入サービス」を掲げる購入型クラウドファンディングサイトです。家電・ガジェットや食品など、新しい製品・体験の先行販売的な位置づけで利用されることが多いのが特徴で、量販店や百貨店との連携企画も行われています。メディア露出や協業実績が豊富なため、新商品のPRを兼ねて活用したい事業者に向いています。

プロジェクト終了後も継続的に販売できる仕組みや、実行者向けのマーケティング支援メニューが用意されている点も特徴です。単なる資金調達だけでなく、新製品の市場テストや話題作りの場として活用する事業者が多いのもMakuakeらしさのひとつといえます。上場企業から個人クリエイターまで、幅広い実行者が利用しています。

参照:Makuake公式サイト

READYFOR

READYFORは、購入型に加えて寄付型クラウドファンディングにも強みを持つ国内最古参クラスのプラットフォームです。医療・福祉、動物保護、教育・子ども支援、災害復興、文化財の保存といった社会貢献色の強いプロジェクトが数多く掲載されており、認定NPO法人などの非営利団体による活用実績も豊富です。単発の資金調達だけでなく、継続的な支援を募る仕組みも用意されています。

プロジェクトの実行者に対して、目標設計や広報についてアドバイスを行う担当者がつくケースがあるなど、伴走型のサポート体制が手厚いのも特徴のひとつです。社会的意義のあるテーマを丁寧に伝えたいプロジェクトや、継続的な支援の輪を広げたい非営利団体との相性が良いプラットフォームです。

参照:READYFOR公式サイト

GREEN FUNDING

GREEN FUNDINGは、名称から環境保護に特化したサイトと誤解されがちですが、実際にはプロジェクトを厳選して掲載する「量より質」を重視した購入型クラウドファンディングサイトです。書類審査やキュレーターとの面談など掲載前の審査が比較的厳格で、蔦屋書店など実店舗と連携した「体験できる」展示企画を行っている点も特徴です。じっくりブランド価値を高めたい事業者に向いています。

審査を通過したプロジェクトのみを紹介する運営方針のため、掲載されているプロジェクト自体の完成度や信頼感が比較的高いと感じる支援者も多いようです。一方で審査に時間がかかる場合もあるため、公開したい時期から逆算してスケジュールを組む必要があります。

参照:GREEN FUNDING公式サイト

Kibidango

Kibidangoは、ガジェットや生活雑貨などのプロダクト系プロジェクトを中心に扱う購入型クラウドファンディングサイトです。プロジェクト実行者と支援者がコメント欄などで密にコミュニケーションを取りながら製品を磨き上げていく「共創」の文化が根付いており、資金調達後も「Kibidango Store」で継続的に商品を販売できる仕組みが用意されています。コアなファンと一緒に製品を育てたい事業者に向いています。

大手サイトと比べると掲載件数は多くないものの、支援者一人ひとりとの距離が近く、熱量の高いコミュニティが形成されやすいという特徴があります。プロトタイプ段階の製品について率直なフィードバックを得たい実行者にとっては、心強いプラットフォームになるでしょう。

参照:Kibidango公式サイト

目的別に見るクラウドファンディングサイトの選び方

同じ購入型クラウドファンディングでも、プラットフォームによって得意なジャンルや支援者の層は異なります。プロジェクトの目的に応じて使い分けることで、より効果的に支援を集められます。ここでは代表的な3つの目的別に、相性のよいプラットフォームの傾向を整理します。

新商品のPR・先行予約販売を重視する場合

家電やガジェットなど新製品の先行予約販売としての側面を重視するなら、掲載実績とメディア露出の多いMakuakeやGREEN FUNDINGが候補になります。特にGREEN FUNDINGは審査を通過したプロジェクトを重点的に紹介する方針のため、ブランドイメージを大切にしたい商品と相性がよいでしょう。

社会貢献・地域課題解決を目的とする場合

医療支援や災害復興、地域活性化など社会的意義の強いプロジェクトであれば、寄付型に強いREADYFORや、ソーシャルグッド関連の実績が豊富なCAMPFIREが選択肢に挙がります。支援者に活動報告をこまめに届ける運用体制を整えておくと、継続的な支援にもつながりやすくなります。

コアなファンと製品を育てたい場合

まだ試作段階のプロダクトについて支援者と対話をしながら仕様を詰めていきたい場合は、コミュニティとの距離が近いKibidangoのようなサイトが向いています。少人数でも熱量の高いファンを獲得できれば、量産後の継続販売にもつなげやすくなります。

クラウドファンディングを成功させるための準備ポイント

どのプラットフォームを選んでも、支援を集めるためには共通して押さえておきたい準備のポイントがあります。掲載を検討している段階から意識しておくと、公開後の動きがスムーズになります。

共感を呼ぶストーリー設計

プロジェクトページでは、商品のスペックだけでなく「なぜこのプロジェクトを立ち上げたのか」という背景や想いを丁寧に伝えることが支援獲得の鍵になります。開発の裏側や苦労したエピソードを写真・動画とともに紹介することで、支援者の共感を得やすくなります。

無理のない目標金額とリターン設計

目標金額は、製造や発送にかかる実費を踏まえたうえで設定する必要があります。安易に低い目標金額を設定すると、達成後の追加コストを賄えなくなるリスクがあるため、原価計算は慎重に行いましょう。リターンについても、早期割引価格や数量限定プランなど、支援するタイミングによって選択肢を用意すると初動の支援が集まりやすくなります。

公開前後の情報発信計画

プロジェクトは公開した瞬間がゴールではなく、募集期間中どれだけ継続的に情報を発信できるかが最終的な支援額を左右する要素のひとつです。SNSでの進捗報告や、協力してくれそうな知人・取引先への事前告知など、公開前からの準備が結果に大きく影響します。

クラウドファンディングが広がる社会的背景

クラウドファンディングがこれほど普及した背景には、資金調達手段の多様化に加えて、支援する側の意識の変化も関係しています。

資金調達の選択肢としての多様化

従来、新しい事業やプロダクトの立ち上げには銀行融資や自己資金が中心でしたが、実績のない個人やスタートアップでも挑戦しやすい資金調達手段としてクラウドファンディングが定着してきました。プロジェクトの内容次第で少額から大規模なものまで対応でき、資金調達と同時にファンづくりやテストマーケティングができる点も評価されています。

社会課題解決への活用が進む理由

環境配慮型の商品開発や地域活性化、福祉分野の取り組みなど、従来の補助金や助成金だけでは実現が難しかった小規模なプロジェクトにも光が当たりやすくなったことも、クラウドファンディングが社会に浸透した理由のひとつです。支援者は金銭的なリターンだけでなく、プロジェクトの成長を見守る楽しさや当事者意識を得られる点も魅力とされています。

税金や会計処理に関する基礎知識

クラウドファンディングで資金を集める際は、税務上の取り扱いについても事前に理解しておく必要があります。詳細な取り扱いは個々の状況によって異なるため、最終的には税理士など専門家への確認をおすすめします。

購入型は売上として扱われるのが基本

購入型クラウドファンディングで集めた資金は、リターンという形での対価提供を伴うため、実務上は売上(収入)として扱われるのが一般的とされています。個人が実行者の場合は所得区分の判断が必要になるケースもあるため、確定申告が必要かどうかも含めて早めに確認しておくと安心です。

寄付型は税制優遇の対象になる場合がある

寄付型クラウドファンディングのうち、認定NPO法人や特定の公益法人が実行者となっているプロジェクトへの寄付は、寄附金控除など税制優遇の対象になる場合があるとされています。ただし対象となる団体や手続きは制度によって異なるため、支援前にプロジェクトページの記載内容を確認しましょう。

プロジェクト掲載から資金受け取りまでの流れ

サイトごとに細部は異なりますが、購入型クラウドファンディングの基本的な流れは共通しています。あらかじめ全体像を把握しておくと、準備がスムーズになります。

企画・審査の準備

まずはプロジェクトの目的、目標金額、リターン内容を固め、各サイトの審査に申し込みます。プラットフォームによって審査の厳しさや必要書類が異なるため、公式サイトのガイドラインを事前に確認しておくことが重要です。多くのサイトでは、専任の担当者がプロジェクトページの構成やリターン設計について相談に乗ってくれる体制を用意しています。

公開・支援募集期間

審査を通過するとプロジェクトページが公開され、通常1〜2か月程度の募集期間が設定されます。SNSでの発信やメディアへの露出など、期間中の情報発信量が支援額を大きく左右するため、事前にプロモーション計画を立てておくと安心です。公開直後と締切間際に支援が集中しやすい傾向があるといわれており、その谷間となる中盤の期間にどれだけ情報発信を続けられるかも重要なポイントです。

資金の受け取りとリターンの実行

目標達成後(All or Nothing方式の場合)、決済手数料などを差し引いた金額が実行者に入金されます。その後、約束したリターンを支援者に届ける義務が生じるため、製造・発送スケジュールに余裕を持たせた計画づくりが欠かせません。特に試作段階からの製品化を伴うプロジェクトでは、量産の過程で当初想定していなかった課題が発生することもあるため、支援者への進捗報告をこまめに行い、信頼関係を保つ姿勢が大切です。

支援する側として知っておきたい注意点

クラウドファンディングは実行者だけでなく、支援する側の心構えも大切です。「まだ世に出ていないものを応援する」という購入型ならではの性質を理解しておくことで、実行者・支援者双方が気持ちよくプロジェクトに関われます。安心して支援を楽しむために、事前に知っておきたいポイントを紹介します。

リターンの受け取り時期は前後する可能性がある

購入型クラウドファンディングのリターンは、完成前の製品であることが多く、製造上の都合でお届け時期が当初の予定から延びるケースがある点は理解しておく必要があります。一般的な通販とは異なる仕組みであることを踏まえたうえで支援を検討しましょう。

プロジェクトページと実行者情報の確認

支援を決める前に、プロジェクトページの内容や実行者の実績、過去の活動報告などをよく確認することが安心につながります。多くのプラットフォームでは実行者に対して本人確認や審査を行っていますが、内容に不明点があれば問い合わせ機能を使って直接質問するのもよい方法です。

寄付型の場合は使途報告を確認する

寄付型のプロジェクトを支援する場合は、集まった資金がどのように使われたかの報告が定期的に行われているかどうかも、信頼できる団体かどうかを見極める材料になります。READYFORなど寄付型に強いプラットフォームでは、活動報告のページが充実している実行者が多く見られます。

よくある質問

クラウドファンディングを検討する際によく寄せられる疑問をまとめました。

Q. クラウドファンディングの手数料はどのくらいかかりますか?

A. 決済手数料を含めたプラットフォーム手数料は、サイトやプランによって大きく異なります。正確な料率は各サイトの公式ページで最新情報を確認するのが確実です。

Q. 目標金額に届かなかった場合はどうなりますか?

A. All or Nothing方式を選んだ場合、目標金額に届かないとプロジェクトは不成立となり、支援金は支援者に返金されるのが一般的です。集まった分だけ受け取れるAll In方式を選べるサイトもあります。

Q. 個人でもクラウドファンディングに挑戦できますか?

A. はい、多くのプラットフォームは個人での利用も受け付けています。ただし審査や必要書類はサイトによって異なるため、事前に公式サイトで確認しましょう。

Q. 複数のサイトに同時掲載することはできますか?

A. 規約でサイトによって同時掲載を制限している場合があります。掲載を検討する前に、各サイトの利用規約を確認することをおすすめします。

Q. 寄付型と購入型はどちらを選べばよいですか?

A. 商品やサービスといった具体的なリターンを用意できるなら購入型、社会貢献活動への純粋な支援を募りたいなら寄付型が向いています。プロジェクトの性質に応じて選びましょう。

Q. プロジェクトが不成立になった場合、再挑戦はできますか?

A. 多くのプラットフォームでは、期間や条件を見直したうえで再度プロジェクトを立ち上げることが可能です。不成立の原因を振り返り、目標金額やリターン内容、情報発信の方法を見直してから再挑戦するとよいでしょう。

まとめ

クラウドファンディングは、共感を軸に資金を集められる点が最大の魅力であり、新商品のテストマーケティングから社会貢献活動まで幅広い用途で活用されています。CAMPFIREのように幅広いジャンルを受け入れるサイトもあれば、Makuakeのように新製品のPRと相性がよいサイト、GREEN FUNDINGのように審査を厳選するサイト、READYFORのように寄付型に強いサイト、Kibidangoのようにコミュニティとの距離が近いサイトなど、それぞれに個性があります。

自分のプロジェクトの目的や届けたい相手をはっきりさせたうえで、相性の良いプラットフォームを選ぶことが、成功への第一歩になるでしょう。実行者としてプロジェクトを立ち上げる場合はもちろん、支援者として参加する場合も、それぞれのプラットフォームの特徴や仕組みを理解しておくことで、より納得感を持ってクラウドファンディングと向き合えるはずです。掲載を検討する際は、必ず各サイトの公式ページで最新の手数料や審査基準、税務上の取り扱いを確認してから進めることをおすすめします。

この記事の執筆者

The Company Journal編集部

Webマーケティング・SEO支援を行う編集チーム。 サステナビリティ・社会課題・企業の取り組みをテーマに、 実務経験に基づいた情報発信を行っています。