ジャパンフードセレクションは、消費者目線を持つ約23,000人のフードアナリストが食品・飲料を審査し、グランプリから奨励賞までを認定する日本発の食品評価・認証制度です。参加には予備審査と本審査を合わせて253,000円(税込)の費用がかかり、取得を後押しする支援会社も複数存在します。
この記事でわかること
- ジャパンフードセレクションの運営団体と目的
- グランプリ・金賞など受賞ランクの評価基準
- 予備審査・本審査にかかる費用の内訳
- 応募対象や審査スケジュール、モンドセレクションとの違い
- 受賞後に得られるメリット
- 取得を支援する会社と受賞企業の実例
ジャパンフードセレクションとは

一般社団法人日本フードアナリスト協会が運営する、消費者目線で食品・飲料を評価する認証制度です。
同協会は2013年に設立され、東京都千代田区一番町に本部を置いています。「尊命敬食」を理念に掲げ、地方の隠れた名産品や食材にスポットライトを当て、食文化の価値を高めることを目的としています。審査には、同協会が認定する食のプロである約23,000人のフードアナリストがあたり、消費者としての視点と専門知識の両方から商品を評価する点が特徴です。対象は食品・飲料のほか、飲食店のメニューを審査する部門もあります。
審査員が全国に約23,000人在籍していることは、少人数の専門家パネルだけで判定する評価制度との違いにもなります。応募を検討する事業者にとっては、特定の専門家個人の評価だけでなく、幅広い消費者層に近い視点からの評価を受けられる制度と理解しておくとよいでしょう。
参照:ジャパンフードセレクション公式サイト「ABOUT」(2026年8月時点)
評価基準と受賞ランク
受賞ランクは、審査項目の得点率に応じてグランプリから奨励賞までの5段階に分かれます。
審査項目は、以下の6つの要因を軸に約100項目にわたります。
- 内部的要因
- 外部的要因
- マーケット要因
- マネジメント要因
- 安全性要因
- ブランディング要因
加えて、視覚・聴覚・触感・嗅覚といった五感評価や、ニュース性、USP(独自の強み)、ネーミング、ストーリー性なども確認されます。得点率によって賞のランクが機械的に決まる仕組みで、審査員の主観だけで順位付けされるものではありません。
| ランク | 得点率の目安 |
|---|---|
| グランプリ | 90%以上 |
| 金賞 | 80%以上 |
| 銀賞 | 70%以上 |
| 銅賞 | 60%以上 |
| 奨励賞 | 60%未満 |
参照:ジャパンフードセレクション公式サイト「応募規定」(2026年8月時点)
参加費用の内訳
予備審査44,000円と本審査209,000円、合計253,000円(いずれも税込)がかかります。
この金額は2026年8月時点の公式サイト記載額です。過去に費用が改定された実績があるため、応募前に必ず最新情報を確認する必要があります。実際、2021年12月の告知時点では予備審査66,000円・本審査110,000円でしたが、2022年1月申込分より予備審査33,000円・本審査198,000円へ改定され、現在の金額はそこからさらに変更されています。費用は審査回によって変わる可能性があるため、応募のたびに公式サイトで最新額を確認することが欠かせません。
予備審査料・本審査料はいずれも申請月内に振込が必要で、予備審査は毎月20日まで、本審査は毎月25日までが期限です。公式サイトの応募規定では、申請後にキャンセルした場合や入金後にキャンセルになった場合でも返金しないと明記されており、予備審査の結果を待たずに両方の費用が発生する点に注意が必要です。
費用の内訳を踏まえたうえで支援会社の活用も検討したい方は、同様に認定取得の支援会社を紹介しているエコアクション21の費用相場と取得支援会社の探し方もあわせて参考にしてください。
| 項目 | 金額(税込) |
|---|---|
| 予備審査 | 44,000円 |
| 本審査 | 209,000円 |
| 合計 | 253,000円 |
参照:ジャパンフードセレクション公式サイト「よくある質問」、一般社団法人日本フードアナリスト協会プレスリリース(2021年12月7日)(2026年8月時点)
対象部門・応募方法と審査スケジュール

生産者・食品メーカー・流通業者・輸出入業者が対象で、毎月20日が申込締め切りです。
試食審査のために、1商品につき1人分の実食サンプルを70個用意する必要があります。サンプル準備は応募の前提条件となるため、申込前に生産・在庫体制を確認しておく必要があります。
部門は、食品・飲料そのものを審査する「食品・飲料部門」と、飲食店のメニューを審査する「スペシャリテ部門」の2つに分かれます。スペシャリテ部門は現在、東京23区内で営業する飲食店に限定されており、対象エリアは今後拡大される可能性があるとされています。風味のない商品やサプリメントは対象外です。
| 部門 | 対象 | エリア制限 |
|---|---|---|
| 食品・飲料部門 | 食品・飲料そのもの | 生産者・食品メーカー・流通業者・輸出入業者が対象 |
| スペシャリテ部門 | 飲食店のメニュー | 日本国内で運営される飲食店(当面は東京23区内の店舗) |
審査は申込から約2か月かけて、書類確認から表彰決定まで段階的に進みます。
- 書類審査:申請された会社・商品情報に不備がないかを確認
- アンケート調査(予備審査):全国のフードアナリスト正会員を対象に商品への興味を調査
- 一次審査:フードアナリスト資格者による試食を通じた5段階評価
- 二次審査:資格者による追加の5段階評価
- 最終審査:協会指定の審査委員が100項目超のチェック項目で評価
- 本審査:バックグラウンド確認などを経て表彰を決定
- 発表:予備審査結果は翌月15日ごろ、本審査結果はさらにその翌月15日ごろに発表(15日が土日祝の場合は翌営業日)
参照:ジャパンフードセレクション公式サイト「応募規定」、同「スペシャリテ部門規定」、同「ABOUT」(2026年8月時点)
受賞後に得られるメリット
受賞ロゴを3年間、商品パッケージや販促物に使用できる点が最大のメリットです。
受賞後は、協会によるプレスリリース配信を通じてニュースサイトや新聞、地域情報誌、テレビ番組、さらにはテレビCMにまで取り上げられた実績があると公式サイトで紹介されています。パッケージに受賞ロゴを表示することで、同じ価格・同じ品質の商品と並んだときの差別化材料にもなります。協会が実施した調査では、受賞ロゴ付き商品を選ぶ消費者の割合が99.2%、付加価値としてはおよそ25%相当という結果が示されており、協会は第三者認証としての信頼性が購買行動に影響すると説明しています。InstagramやX(旧Twitter)、Facebookなど公式SNSでも受賞商品が紹介されるため、受賞をきっかけに商品の露出を増やしたい事業者にとって実利のある制度です。
参照:ジャパンフードセレクション公式サイト「出展案内」(2026年8月時点)
モンドセレクションとの違い
対象範囲が国内か国際かという点で、モンドセレクションと大きく異なります。
モンドセレクションは1961年にベルギー政府主導で設立された国際的な評価機関で、本部はブリュッセルにあり、世界80か国以上から食品・飲料・化粧品などが応募します。得点率による4段階評価(最高金賞・金賞・銀賞・銅賞)を採用しており、ジャパンフードセレクションの5段階評価と考え方は近いものの、評価する主体はモンドセレクションが国際的な審査員団、ジャパンフードセレクションが日本の消費者目線を持つフードアナリストという違いがあります。地方の国内特産品を国内消費者にアピールしたい事業者はジャパンフードセレクション、海外展開や国際的な品質評価を重視する事業者はモンドセレクションが選択肢になります。
国内の企業や事業者を対象にした表彰制度としては、統合報告書アワードの評価基準や対応法も、情報開示という観点で共通する部分があります。
参照:コトバンク「モンドセレクション」(2026年8月時点)
ジャパンフードセレクションの取得を支援する会社6選
応募書類作成やパッケージデザイン、PRを専門に支援する会社を五十音順で6社紹介します。
掲載順はおすすめ順や評価順ではなく、五十音順です。応募書類の作成そのものに不安がある事業者もいれば、受賞を見据えたパッケージ刷新や広報活動まで含めて相談したい事業者もいるため、各社の対応領域や特徴を比較したうえで、自社の課題に合う会社を検討してください。
オズマピーアール
博報堂グループの食品・飲料領域に特化したPR会社です。
商品のニュースリリース設計からメディアリレーションズまで、食品PRに必要な業務を一貫して支援しています。オンライン(自社メディア・SNS)、オフライン(店頭・イベント)、オーバーライン(情報開発・広報)の3領域でPRを設計し、生活者データベースを活用した情報環境分析も行っています。食品・飲料領域専門のPRチームを持ち、菓子から特定保健用食品まで幅広い実績があります。
参照:オズマピーアール公式サイト(2026年8月時点)
さいころ株式会社
食品・飲料事業者向けに販促・PR支援を手がける企業です。
東京の地方アンテナショップ運営に携わった経験を生かし、食品を中心とした商品開発や販売促進、地域振興を支援しています。ジャパンフードセレクションの応募書類作成サポートを無料で提供しているほか、金賞以上の上位入賞を目指す事業者向けの有料コンサルティングも用意しています。応募のハードルになりやすい書類準備を相談できる点が特徴です。
参照:さいころ株式会社公式サイト(2026年8月時点)
株式会社SAGA
食品・飲料のブランディングとパッケージデザインを専門とする企業です。
大塚食品やキリン、ヤクルトなど大手食品メーカーとの取引実績があり、ブランドのネーミングやコピーライティング、商品撮影、Webデザインまで一貫して対応しています。受賞後のロゴ活用を見据えたパッケージデザインまで相談できる点が特徴で、手がけたクラフトジンのパッケージがグラスボトルアワードで最優秀賞を受賞した実績もあります。
参照:株式会社SAGA公式サイト(2026年8月時点)
ショクカイ株式会社
食品安全に関するコンサルティングを行う企業です。
JFS-A・JFS-B・JFS-B Plusといった食品安全マネジメント規格の登録審査機関としての実績を持ち、HACCP構築や工場監査代行(150社以上の実績)、食品表示作成代行なども手がけています。審査項目に含まれる安全性の要素を専門的に補強したい事業者に向いており、月額1万円からのプランでリモート対応も可能です。
参照:ショクカイ株式会社公式サイト(2026年8月時点)
トータル・コミュニケーションズ株式会社
食品業界に特化したPR会社です。
創業50年以上の独立系PR会社で、PRプランナーと管理栄養士の両方の資格を持つスタッフが在籍しています。栄養や健康面の専門知識を踏まえたPR設計ができる点が特徴で、受賞商品の魅力を専門的な切り口で伝えたい事業者に向いています。
参照:トータル・コミュニケーションズ株式会社公式サイト(2026年8月時点)
株式会社ヘルメス
食品・飲料のパッケージデザインを専門とする企業です。
創業35年で、75名のクリエイターを抱え、東京都渋谷区に本社を構えています。アサヒやキリンなど3,000社以上との取引実績を持ち、大手から中小事業者まで幅広い規模のパッケージ制作に対応している点が特徴です。食品・飲料に加え化粧品や生活用品も手がけています。
参照:株式会社ヘルメス公式サイト(2026年8月時点)
| 会社名 | 主な対応領域 | 特徴 |
|---|---|---|
| オズマピーアール | PR・広報 | 博報堂グループの食品専門PRチーム |
| さいころ | 応募書類作成支援 | 書類作成の無料サポート |
| SAGA | パッケージデザイン | 大手食品メーカーとの取引実績 |
| ショクカイ | 食品安全コンサル | 食品安全マネジメント規格の登録審査機関 |
| トータル・コミュニケーションズ | PR・広報 | 管理栄養士など有資格者が在籍 |
| ヘルメス | パッケージデザイン | 3,000社以上の取引実績 |
課題ごとに、どの会社が候補になり得るかを整理すると次のとおりです。
| 課題・条件 | 候補になり得る会社 | 根拠 |
|---|---|---|
| 応募書類の作成に不安がある | さいころ | 審査書類の作成までを無料で支援 |
| パッケージデザインを刷新したい | SAGA、ヘルメス | ブランディング・パッケージデザインを専門とする |
| 受賞後の広報活動を強化したい | オズマピーアール、トータル・コミュニケーションズ | 食品領域に特化したPR体制を持つ |
| 安全性評価への対応に不安がある | ショクカイ | JFS-A・B・B Plusの登録審査機関で、HACCP構築も支援 |
いずれも各社の公式サイトで確認できる対応領域をもとにした整理であり、実際の依頼先は自社の課題や予算に応じて個別に検討してください。
受賞企業の実例5選
実際にジャパンフードセレクションでグランプリを受賞した企業の事例を5社紹介します。
社会的な価値やストーリー性を評価軸に加えた受賞制度としては、フェアトレード・ジャパン・アワードの受賞企業の実例も参考になります。掲載順は受賞が公表された時期の古い順です。
たまご&カンパニー株式会社「森のたまご」
第77回(2024年7月発表)のグランプリを受賞しました。
卵の生産を手がける同社の主力ブランド「森のたまご」が、初応募でグランプリを獲得しました。独自配合の飼料で栄養バランスを追求し、卵かけご飯で食べても醤油なしで美味しいと評価された点が受賞理由として自社サイトで紹介されています。
参照:たまご&カンパニー株式会社公式サイト(2024年7月時点)
株式会社治元「京都ぽーく入り にしき餃子」
第80回(2024年10月発表)のグランプリを受賞しました。
京都で複数の飲食ブランドを展開する同社が手がける「京都ぽーく入り にしき餃子」がグランプリを受賞しました。1個35gと食べ応えのあるサイズで京都ポークを使用し、追加の調味料が不要なほどしっかりした味わいと日持ちの良さが評価されたと自社サイトで紹介されています。
参照:株式会社治元公式サイト(2024年10月時点)
株式会社デルソーレ「HOKKAIDO PIZZA」
第87回(2025年5月発表)のグランプリを受賞しました。
冷凍ピザや小麦粉製品を手がける同社が「デルソーレ史上最高級の冷凍ピザ」と位置づける商品での受賞です。噴火湾産のベビーホタテとホエー豚ベーコンという北海道の地域食材を組み合わせた点が特徴で、自社サイトでグランプリ受賞が紹介されています。
参照:株式会社デルソーレ公式サイト(2025年5月時点)
有限会社湖月庵「もち入り館最中」
第99回・関東エリア(2026年5月発表)のグランプリを受賞しました。
茨城県筑西市の菓子店による、北海道十勝産小豆の自家製あんと白玉粉入りの求肥を使った最中「もち入り館最中」(税込259円)での受賞です。歯にくっつきにくい皮で食べやすくした工夫が評価され、協会の公式リリースで紹介されています。
参照:一般社団法人日本フードアナリスト協会プレスリリース(2026年5月時点)
東宝シネマズ「ポップコーン」
第99回・関東エリア(2026年5月発表)のグランプリを受賞しました。
映画館で販売する塩味・キャラメル味などのポップコーン複数商品での受賞です。高品位なバタフライ種の豆を独自ブレンドの油と塩で仕上げるなど、飲食店・小売以外の業態からの受賞事例として協会の公式リリースで紹介されています。売上の一部は国連WFPの学校給食支援にも充てられています。
参照:一般社団法人日本フードアナリスト協会プレスリリース(2026年5月時点)
よくある質問
ジャパンフードセレクションについてよく寄せられる質問をまとめました。
予備審査44,000円と本審査209,000円を合わせて253,000円(税込)です。両方の費用は予備審査の結果を待たずに申請月内の振込が必要で、キャンセルしても返金されません。費用は改定される場合もあるため、応募前に公式サイトで最新額を確認してください。
対象範囲が国内か国際かという点が大きく異なります。ジャパンフードセレクションは日本国内の食品・飲料を対象に約23,000人のフードアナリストが審査するのに対し、モンドセレクションは世界80か国以上の商品を対象にした国際的な評価機関です。
現時点では東京23区内で営業する飲食店に限定されています。公式サイトでは、対象エリアが将来拡大される可能性があるとされています。
受賞ロゴを3年間商品パッケージやPOPに使用できるほか、協会によるプレスリリース配信や公式サイトへの掲載を通じて、商品の認知度向上につなげられます。
申込から本審査結果発表まで約2か月かかります。予備審査結果は翌月15日ごろ、本審査結果はさらにその翌月15日ごろに発表されます。
1商品につき、1人分の実食サンプルを70個用意する必要があります。試食審査の対象人数分を事前に準備しておくことが応募の前提になります。
まとめ
ジャパンフードセレクションは、約23,000人のフードアナリストが消費者目線で食品・飲料を審査し、地方の特産品や食材の価値を可視化する日本発の認証制度です。参加には予備審査と本審査を合わせて253,000円(税込)の費用がかかり、両方とも予備審査の結果を待たずに申請月内の振込が必要で、キャンセルしても返金されない点に注意が必要です。金額自体も改定されることがあるため、応募前の最新情報の確認が欠かせません。
応募を検討する事業者は、評価基準やスケジュール、実食サンプルの準備といった実務面を踏まえたうえで、必要に応じて書類作成やパッケージデザイン、PRを支援する会社の活用も選択肢になります。受賞後は3年間のロゴ使用権やプレスリリース配信といったメリットを、パッケージ刷新や広報活動につなげられるかどうかも、応募前に整理しておきたいポイントです。